この2,30年の間、急速に国境を越えて人・物・情報が行き来し、 「ボー ダーレス」 「グローバリゼーション」 といった 言葉が使われるようになる反面、 国際的なテロ 組織の暗躍から、 また流入してきた人々との摩 擦や軋轢などから、 国民としての意識や 「愛国心」 が強調されるなど、 「国」 というもののあ り方が問われている。
ここ数年、複数国籍を容認する請願としてミラノの補習校の保護者を中心に署名を集め、国会議員を通じ提出してきているが、結局国会に提出したところで、内閣が変わるたびに、議会に取り上げらても、どこまで討議されているのか?不明。
とにかく、自分の『国籍』をどう考えるだろうか?個人を特定の国家に結び付ける法律的な絆・・・といっても過言ではないだろう。我が家は日本人一家であるが、子供がもし外国人と結婚すれば、その子供の国籍に問題が発生する。「そのうち法律が変わるさ」と夫はいうが、そう簡単になるものだろうか?
...ということで、毎年署名を集めているが、今回改めて、現在の日本における国籍制度について、重国籍のメリット・デメリット、法務省の見解やら、意見交換が行われた。補習校では、ほとんどの人が国際結婚の人たちであるが、意外にも、この勉強会に出席する保護者は少なくそんなものか?と唖然した。
いずれにしても、異なる国籍の両親から生まれた子供は複数国籍者となるし、日本人でも外国で生まれた日本人もその国の国籍を取ることが可能。
我が家はまったく関係ないと思っていたが、18歳になったときに、イタリアの国籍を請求することができると、秋の長男の届出更新の情報を聞きに役所へいった際言われた。えっそうなの?!ただ、日本のように国籍単一(国籍唯一)の原則が基本原則、と考えている国だと、22歳に達するまでに、国籍の選択をしなくてはならない。国籍法(最終改正 平成20年12月12日法律第88号)第14条。
イタリア人になっても、何にもメリットはないと再び夫はいうが、たとえば、欧州内で子供が留学する際、イギリスの大学の学費は、イタリア人であるのと、日本人では、3倍も違うという。とはいえ、日本人留学生のほうが入りやすいみたいですよ、という意見も聞き、どっちがいいんだろう・・・と思ってしまう。いずれにしても、権利があれば、義務も生じてくる。
話は前後するが、国籍法第12条によれば、
出生により外国の国籍を取得した日本国民で国外で生まれたものは、戸籍法(昭和22年法律第224号)の定めるところにより日本の国籍を留保する意思を表示しなければ、その出生の時にさかのぼつて日本の国籍を失う。
とある。ミラノの領事館で、出生届を出す際、日本の国籍を留保する意思って表示する欄ってありましたっけ?!皆、記憶の探りあい。笑
また、第16条によると、
選択の宣言をした日本国民は、外国の国籍の離脱に努めなければならない。
とある。「離脱に努める」とは、非常にわかりづらい。また、そういったフォームは、どこのHPを探しても出てこないという。
国籍法(最終改正 平成20年12月12日法律第88号)
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日本の多重国籍者数については昭和59年の改正国籍法の施行前については未調査で、昭和60年当時は年間約1万人程度、その後増加し平成4年ごろには2万人程度、平成14年では約3万3千人を超えているのだそうだ。そして、昭和60年から平成14年までの数の総計は約40万人であり、平成20年の国籍法改正の時点の集計では58万人ともいわれた。それは、下手すると犯罪者扱いになってしまうのだろうか?実際期限までに国籍の選択をしなかったときには、法務大臣から国籍選択の催告を受け、場合によって日本国籍を失う可能性がある、といわれているが、2008年の法務大臣の国会答弁によると、国籍選択の催告を受けた人はいままで存在しないとか。おかしな話だ・・・では、ばれなければいいという話なのか?
こちらは、2003年の11月に法務省行政法務課の岡村女史における国立国会図書館発行、国政審議に関する情報誌「レファレンス」の、『重国籍我が国の法制と各国の動向』というテーマの投稿記事。http://
動機や事情はさまざまながら、いまや必ずしも「国籍唯一の原則」が絶対的な理想とはされていない。けれど、治安や安全保障の確保のためには、国籍は複雑でないほうが管理しやすいのは確か。また、無制限な容認は、思わぬ弊害を産むことが多いからだろう。
先日の勉強会及び意見交換会は、あまりにも漠然とした、そして、国家というあまりにも大きなものに対し、何をどうすべきなのか、答えはもちろん出なかったし、今の時点自分は対象外か・・・と思っていたが、子供の将来に関することかと思うと、頭を抱えてしまう。
いずれにしても、当事者である云々は別としても、日本人として知っておく必要はあることだし、「権利」を主張するだけではなく、そこには、かならず『義務』もあるってことを忘れちゃいけないんじゃないだろうか。一度与えた国籍は容易に剥奪できないし、国籍の有無は大きな権利の差をもたらし、社会に不平等を産む結果になりえるので、法改正は結局は、慎重に行う必要がある...という見解しか出せず。
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