つばめ | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで33年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。


つばめは、イタリア語でロンディネとよばれ、最上の季節到来を喜びと共に運んでくる・・・といわれている。

北半球で繁殖するが、日本に渡るつばめは、冬の間暖かい東南アジアの島々、オーストラリア北部で過ごし、何千キロの海を渡ってくる。また、イタリアに来るつばめは、アフリカのナイジェリア、カメルーン、中央アフリカあたりからやってくるとされている。

それにしても、今年は異常気象なのだろうか?4月に入っても、復活祭でも雪がふっている地域があったくらいで、イタリアにやってきたツバメは例年の10-15%しかないという。現在北アフリカあたりを飛んでいるらしい。

アフリカからやってくるツバメたちは、まずは、食糧をどっぷり蓄えて太ってから飛び立つという。サハラマラソンは、世界のもっとも過酷なレースといわれるが、つばめだって、命かけて飛んでいるのね。しかも海も、集団ではなく一羽ずつ海面すれすれ飛んでくるという。

ところで、つばめといって思い出すのが、オスカー・ワイルドの「幸福の王子」。

町の中心部に高く聳え立つ自我を持った金箔の王子像が、あちこちを飛び回って様々な話をしてくれるつばめと共に、さまざまな苦労や悲しみの中にある人々のために博愛の心で自分の持っている宝石や自分の体を覆っている金箔を分け与えていくという自己犠牲の物語。最後は、金箔の剥がれたみすぼらしい姿になった王子と、南に渡っていくチャンスを逃して寒さに凍え死んだつばめが残る。王子の像は、柱から取り外され、溶鉱炉で溶かされたが鉛の臓だけは溶けず、つばめと一緒にゴミ溜めに捨てられる。時を同じく天国では、下界の様子を見ていた神が天使に「この街で最も尊きものを二つ持ってきなさい」と命じ、天使はゴミ溜めに捨てられた王子の鉛の心臓と死んだつばめを持ってくる。神は天使を褒め、そして王子とつばめは楽園で永遠に幸福になった・・・という物語。

先日「聖金曜日」に書いた”Misericodia"(憐れみ、憐憫)同様、”Compassione”(憐れみ)を感じる。

Com-は「共に」、そしPassioneは情熱という意味もあるが、苦痛、苦悩、という意味もある。

つばめのような生き方できますか?

以前、家のテラスの屋根に数か所、つばめの巣を作られてしまったときは、大騒ぎしてしまったが、今住んでいるところは、1階だから、そういうことは、もうないかもしれない。空を見上げ、つばめを見かけたら、「お疲れ様」と言ってあげたい。

http://www.corriere.it/scienze/13_aprile_03/rondini-primavera-migrazione-rotte-diverse_d2a67420-9b9f-11e2-9ea8-0b4b19a52920.shtml

http://ameblo.jp/sofiamilano/entry-11501369770.html