回心 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

  昨日「告解」について書いたが, 外面的に後悔しているような言葉では足りず、心からの「回心」と内面的な「悔い改め」が求められる。 


キリスト教では、多くの場合、「回心」という言葉を使い、「改心」という言葉を用いない。それは、心からすべての面で神に方向を向けるということで、焦点が外れた心を、合わせなおす、転向とでもいおうか。 

とはいえ、書くのは、簡単だが、それには、非常に苦痛を伴うものだと思う。それは、頭でわかっていても、できない。ある意味、人間の力だけに頼っても無理、ということもあるからではないだろうか? 

ところで、先日面白いことがあった。 
10年ほど前、ミラノに駐在しており、飲み仲間でもあった友人が、ミラノに出張でやってきた。久々あうことになり、初めは男同士で,ということで友人は夫と食事にでかけた。友人は帰国直後、今度は単身で中国へ赴任。私が到着すると、「項羽と劉邦」の話題になっており、『四面楚歌』ってどうやって書くか知ってる?ということになり、知ってるよ。と答えると、じゃあ意味は?って、なんで久々あって、テストみたいなの? 

私が加わり、今度の話題は、当時まだ教皇選出のコンクラーヴェ直前だったということで、保守派か?リベラル派か?ということになった。どうして、男性は、どんな話題でも政治的見解になるのかね~。笑 

またまた政治の流れで、北朝鮮問題では、中国はどちらにつくのか?という話題になった時、そうそう、僕がマッサージに出かけたときにね・・・と面白い話題になった。マッサージ師に国籍を聞かれたと言う。とっさに彼は、「僕は香港人だよ」と答えたという。今の時期に、日本人を自ら語るのはまずいということか?すると、今度は、香港人の有名人らしき名前をだしてきて、どう思う?と聞かれたと言う。そこで、彼はなんと答えたかは知らないが、訝しげに「本当に香港人?」ときかれ、「そうだよ、僕は香港人」と答えたという。次に、携帯電話を見せてくれる?といわれ、見せると「日本人の名前が多いけど、あなた本当に香港人?」とまたもや聞かれたと言う。「そうだよ 、僕は香 港人。」 

「いや~、気分悪かったね。3回もイエスを「知らない」と拒んだピエトロの気持ちだね~」と友人。ちなみに、彼もカトリック信者。しかも受洗名は『ピエトロ』。笑 

”かいしん”(かいしん=改心、回心、開心)はとても難しいこと。 
でも、祈りをとおして恵みのうちに可能です。心の影を消していただくことは、自分の小ささを認めないかぎりはできません。byバレンタイン・デ・スーザ 


http://www.rokko-catholic.jp/articles/200502/from_parish_priest.html