背景は64年のオリンピック直前の東京。 敗戦からいかに立ち上がり,世界に認められようとしているか、日本人としての誇りとして、沸き立っている。けれど、その裏には、秋田の寒村からの出稼ぎ労働者の姿が対照的に写る。
秋田出身で、優等生の東大生が、そんな時代の矛盾さに怒りをもって、いきなりテロリストに変身・・・?!自分的には、小池徹平又は、岡田将生風の主人公、島田国男。彼が犯人じゃないよね・・・?・・・・えっそうなの?あとからは逃げて逃げて・・・などと思い切り、小説の中にのめりこんでいってしまった。
代々木体育館、日本武道館、 新幹線に首都高速、そして東京にいる人間皆が人質になる。すごい発想だ。
今週、いよいよロンドン・オリンピックが始まる。そして、2020年のオリンピックに立候補している東京。他にイスタンブ ールとマドリッ ドも立候補している。結果は来年の9月8日の第125回IOC総会にてIOC委員の投票により決定するという。因みに、ローマも立候補していたが, 国の経済状況を考えたら,まずは国民の生活の方が大事、 大きな決断で身を引いた。
2020年に東京が開催地に立候補するにあたり、建築家・安藤忠雄は世界が驚くような,新しいアイデア、新しい世界を提案しようといっている。それを、どこまで国力と判断するかは別だが, 国民の生活こそが国力。64年の東京オリンピックは、高度成長とあわせて、近代都市して世界に示そうとした。がもしかすると、それはにわか近代都市に繕っただけで,地方の僻地の実態とはかけ離れたものといえた。では、2020年はどうなのだろう。
>人の上に立つということは, 一等謙虚であらねばならないのだが, 今の浮かれた日本でそれを自覚するものはいない。資本主義を妄信し,陽炎のような足場の無い反映に集団で酔っている。
45年以上経った今でも同じようなことがいえる。
>過渡期なのよね。結局。・・・東京オリンピックの祝賀ムードと愛国心から、国中が浮かれちゃってるの。そんな中で何を言っても無駄・・・オリンピックは無敵。
どこも、開催国は祝賀ムードは大きいだろうが、愛国心となったらどうなのか?国家を歌う選手の顔に注目してしまう。いずれにしても、4年に一度、何億いや何百億か?というお金をかける国々。前回も150億というお金をかけて誘致に失敗。その何割かでも、東北の復興や教育・医療に回すとか、援助すべき国だって沢山ある・・・そんなこと言ったら非国民だろうか。