皆、家族での夏休みは8月に入ってから出かけるようで、今までは、仕事の関係で、子供だけ、親類やらキャンプにいかせ、週末、行ったりきたりしているようだ。どこも似たり寄ったり。
話の途中から、仲間の一人のご主人があまりにも、エゴイストで家族のすべてのやること・なすことを把握していないとうるさく、耐え切れない・・・という話になった。それこそ、冷蔵庫の中、箪笥の中までチェック。だからといって彼の机はめっちゃくちゃ。それでも彼なりの把握しているんだそうな。確かに私の知る限りでも、ご主人は厳格だけれど、度をすぎるところもあり、私の前でも平気で妻や娘をしかりつける。どちらかというと、学校の先生のように、あーあるべきだ、こーあるべきだと、延々といいきかせるような様子。うわっ大変そうだな・・・と思ったことがある。それでも、先日会ったときは、彼らの偶然結婚記念日で彼女との出会いを延々に嬉しそうに話してくれていたけれど。
恋愛結婚した人は、相手のすべてを受け入れて結婚したはずなのに、結婚し、月日が経つと何かが変わってしまう。
自分らしい自分を大切にしたいという気持ちがあるために、時として、我を通してしまい、ぶつかってしまう。自分のせい?それとも相手のせい?いずれにしてもストレスの原因。
だからといって、自分の性格や考えはそう簡単には変えられない。ある程度は相手に合わせる心がけも必要になんだろうけれど、それこそ努力と忍耐。夫婦円満はお互いに摩擦がないほうが、当然長く続くわけで、じゃああまり干渉しないで!ってことにもなる。
ところで、アメリカの心理学士が数多くの夫婦をカウンセリングし統計的に出した結論で、夫が求めるものと妻が求めるものの違いを発見した。
妻が夫に求めるものは、
・愛情
・会話
・誠実さと率直さ
・経済的安定
・親子の交流時間(良い父親)
夫が妻に求めるものは、
・性的充足
・遊び仲間であること
・魅力的であること
・内助の功(家事など)
・賞賛の声
そして、それが満たされると愛情が増し、不足すると愛情が減ると・・。
ふ・・・・ん、って感じ。女性はどちらかというと、家族として、もと恋人ではなく、「父親」、「夫」を求めるが、夫の方が、妻に対し、自分を持ち上げる、ひきたてる役として求めているのが多いのでは?
イタリアではForumという番組があり、TVに出てきて、家族なり人間関係の問題などを話し、裁判官の指示を仰ぐというもの。ただ、あまりにも露骨で、わざわざテレビに出て行くのもどうなんだろう・・・と思うのだが、先日のForumが話題になった。定年した女性が、自分は夫の奴隷ではない!といって家をでて、老人ホームでボランティアをしていたところを、娘たちが呼び戻しに来たということだった。が、裁判官は、夫が直接呼び戻しに来たのならまだしも、娘たちを送るとは、何事か!妻に感謝する事もなく、のうのうとしているのなら、妻は出て行っても問題なし!といったことをいったのだと言う。
まあ日本でいう「熟年離婚」というものだろうか。同居期間25年以上の熟年夫婦の離婚は、そのほとんどが妻からの申し立てによるものだという。
地球始まって以来の長寿化と定年制度によって、夫婦は驚くほど長い二人だけの時間を過ごすことになる。けれど、夫婦がこんなに長く顔を合わせて生きていくノウハウを私たち人類は持ち合わせていない。
「結局、思いやりでしょ?相手がかたくなであっても、こちらがして欲しい事を、こちらが相手にしてあげることが、大切なんじゃない?私はそうやって、なんとか克服したわ・・・」という別の友人。頭で分かっていても、それが出来ないから難しいのよね。勇気がいるわよね・・・と皆、うなずく。今日はとりあえず、彼女の為に祈ってあげましょう、とまとまった。
でもやっぱり、人間が人間としてまともに育つためには、家族として暮らすときの人間同士の心と心のぶつかり合いも必要だし、家族だからこそ与え合う事が出来る人間のぬくもり、愛、許しというものが無くてはならないのでは。この経験を通してのみ、やはり人は成長するのでしょうから。