復活祭おめでとうございます | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。


復活祭おめでとうございます。
Buona Pasqua a tutti!

イタリア語で復活祭のことをPasqua(パスクワ)という。
Passare qua ここを超える。ということで、ユダヤ教の「過越祭」がそう呼ばれているのだが、今の状況を超える、またはより飛躍するというのは、前向きな言葉ではないだろうか。

今年は大きな震災の爪跡が様々に残る中での復活祭となった。まずは被災された方々に心よりお見舞い申し上げ、亡くなられた多くの方々の神のみもとでの永遠の安息をお祈り致します。そして被災地にあって色々な働きをされておられる方々に、大きな力と支えが与えられますよう、心よりお祈り申し上げます。

ところで、人は誰しも「十字架」と呼ぶものを頂いているという。嫌な人、嫌な仕事、苦しい人間関係、病気、自分の性格など。…それから逃げないで、それらが存在することから目をそむけないで、その十字架を取り上げて、担って、神の後に従うこと、ひたすら自我、プライド、怠け心といった「自分」を捨て、ひたすら神の後に従う時、それはいつか、私たちの「復活」につながっていくという。

たとえ自分でわかっていることでも、「決意」と「実行」には非常に「勇気」がいる。でもそれは、日常の生活の中で努力していかないといけないこと。

聖書には、「もしも一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それは一粒のまま残る。しかし、死ねば、豊かに実を結ぶ」という言葉がある。いつも生き生きと生きていたい。そのためには、死なないと生きない、死なないと新しい命が誕生しない。自分の中での復活をしみじみと考えるパスクワとなった。神に感謝。