Shoa ショアー | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

$ミラノの日常 第2弾-Binario21

ショアーとはヘブライ語で「虐殺」(ホロコースト)を意味する。 日本が8月に広島・長崎の原爆死没者慰霊式及び平和祈念式を通し、二度とこのように起きないよう訴えるのと同様、1月27日は、第2時世界大戦時のナチス政権によるユダヤ人大虐殺(ホロコースト)を思い起こすよう制定された。

ちなみになぜ今日1月27日か?というと、1945年1月27日にアウシュビッツが解放されたのだそう。 今年で66年目。

その前年1944年1月30日、ミラノ中央駅21番線から605人のユダヤ系イタリア人が貨物列車に詰め込められアウシュビッツへ連れて行かれた。7日間の長い旅であった。実際にミラノ中央駅から移送が行われたのは 43年から45年にかけて15回、トータルでのShoah被害者は10348人。

”Fralalli di Italia"はそのドキュメンタリーである。http://fratelliditalia.binario21.org/index.php

27日に先だって、長女の高校は明日、全員が講堂に集まり、皆でビデオ観賞するそうだ。ミラノの小中学生もこの日に向けて、このホロコーストについて勉強してきているらしい。

当日はローマのクイリナーレ(イタリア大統領官邸)において、セレモニーが行われる。

先週は、カトリックとユダヤ教の一致の一週間であった。とはいえ、悲しくも歴史は繰り返される。イスラエルのパレスチナ問題はいまだ解決されず、テロ事件も日常茶飯事。

このホロコーストを「忘却の暴力」に終わらせず、広島や長崎の原爆投下同様、皆が思い出すことによって抵抗運動をしよう!というのもよくわかる。でも逆に、あまりに悲しい、痛ましい事件であったからこそ、思い出したくない、語りたくない・・・という人もいるのかもしれない。非常に複雑・・・。

ちなみに、在ミラノ日本人学校の前には、ユダヤ人学校があり、その周りには、シナゴーグをはじめレジデンス、レストランや商店も多い。銃を構えた警察が常駐しており、その前を通るたびに緊張する。

こちらは在ミラノ・ユダヤ人コミュ二ティ・サイト
http://www.mosaico-cem.it/articoli/i-milanesi-e-la-shoa-il-film-sul-binario-21