チャンホン(9号)、リンファ(10号)、そしてナンカ(11号)です。
こうして台風が三つ、梅雨時期にこの海域に並ぶことは13年ぶりのことです。

<3つの台風によるこれまでの被害>
それぞれの台風の、詳細、および今日までに及ぼした被害は下記のとおりです。
チャンホン
発生日:6月30日 発生地:マーシャル諸島近海 名前の由来:ラオスの言葉で木の名前。
週末、グアム・サイパンを直撃。強風により大韓航空機が着陸で滑走路オーバー。けが人なし。
リンファ
発生日:7月2日 発生地:フィリピン近海 名前の由来:マカオの言葉で蓮。
週末、フィリピンに上陸。ルソン島北部で洪水。航空機墜落、2人死亡。(原因調査中)

(↑フィリピン赤十字Facebookより)
ナンカ
発生日:7月4日 発生地:マーシャル諸島近海 名前の由来:マレーシアの言葉で果物の名前。
マーシャル諸島共和国首都で半数の家屋が停電。
<台風の進路>
今後、予想される台風の進路です。

(↑日本気象協会より。tenki.jp)
チャンホン:早ければ木曜日午後までに沖縄諸島を非常に強い勢力で通過、金曜日には台湾に向い、土曜日には中国の上海・福建省付近に上陸の恐れがあります。
リンファ:人が歩くほどのゆっくりペースで北進し、水曜日には台湾南部に到達。金曜日にかけて台湾付近に停留する。チャンホンの接近により、予想しない動きを取る可能性があるが(藤原効果)、急激に弱まる見込み。
ナンカ:金曜日には、非常に強い台風へと成長し、グアムやサイパンに接近する見込み。グアムにとっては、一週間で2つの台風。日本に直接の影響を及ぼす可能性がありそう。
<グアムの台風とエルニーニョ>
ナンカを含めると、今年で4つの台風がグアムを直撃することになります。そのうち2つが強い台風です。調べてみると、グアムでは過去25年間で、強い台風が毎年0.7個の割合で直撃をしていました。今はまだ7月前半であることを考慮すると、今年はどうやら平均を大きく上回るかも知れません。過去、多かったのは2002年の4個、1997年の5個でした。これらの年には共通点があります。どれも今年と同じく、エルニーニョの年でした。
<そして、もう一個…>
西太平洋では3つの台風が渦巻いていますが、それだけでは終わらなさそうです。ハワイの3000キロ東の太平洋上で、雲の塊が発生しています。これもまた60%の確率で、2日以内に熱帯低気圧へと発達する予想が出ています。
