私がNHK国際局で気象キャスターになったのは、今からちょうど3年前のことでした。
ずっと日本の天気予報をテレビで見ていましたので、国際局の天気はいろいろな点で違うことに気づき、大変驚いたことを覚えています。
それは何かといいますと、まず、日本のテレビでよく見かける、頭にポンポンが付いた棒を使わないところです![]()
まるでお医者さんが聴診器を首からかけているのと同じように、あのポンポンスティックは、天気キャスターの命とも言えるほど大切なものかと思っていましたので、ビックリしました。その代り、国際局では手を使います
。ですから、手の指先まで神経を入れて、きれいに見えるように練習したのを覚えています。
次に、自分でリモコン装置を持って、自分で画面を切り替えるところです![]()
日本の番組の多くは、裏で担当の人が画面を切り替えています。ですから、合図といいますか、必ず、「では気温です」とか「雨の動きを見てみましょう」とか、画面を切り替えてくださいなというサインを出しています。
分業するのは効率的な面もあるのでしょうが、他の人が画面を操作するので、思ったよりも早く切り替わってしまったり、遅かったりして、キャスターがどぎまぎしているのを目撃したことがあるではないでしょうか。
一方の国際スタイルは、自分でスイッチャ―を持って、自分で画面を切り替えています。ですので、話が途切れることなく、スムーズに行くという利点があります。それに、もし間違えて早くボタンを押して次の画面に進んでしまっても、自分の責任なので、誰にも当り散らせないというわけです(冗談です)
。
他にも、身振り手振りが大きかったり、画面上をよく動いたりするので、日本では禁じ手の画面の前を横切るという動作も、国際スタイルならよく行われます。見ていて飽きないのが、いいところかもしれません。
ところで、海外ではどんなキャスターが人気なのでしょうか。男性で見てみましょう。
日本で言うと、人気気象キャスターといえば、森田さんや、木原さん、天達さんなどがいらっしゃいますね。この方々に共通するのは、やさしい、おっとりした感じではないでしょうか。
一方、海外の場合はどうでしょうか。カリフォルニアのテレビで大人気の気象キャスターがいます。ダラス・レインズさんという方です。彼の風貌を見ると、あきらかに森田さんたちとは雰囲気が違います。むしろ松崎しげるさんみたいです。
彼がどんな方か、下記のリンクをご覧くださいね
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<https://www.youtube.com/watch?v=urbz0PzXeKk >