アメリカ:東部寒波&西部干ばつ | 森さやかのブログ

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またしてもアメリカで寒波です。


ニューヨーク、ワシントンDC、ボストンなど大都市を含むアメリカ北東部が再び大寒波と冬の嵐に見舞われています。


ニューヨーク、ニュージャージー州では非常事態宣言も出されているほどです。

多いところ30センチの降雪がありました。ニューヨークのセントラルパークでも午後7時までに、19センチの雪が降っています。これは新記録です。


政府機関は閉鎖、学校も休校となっています。空の便にも影響が出ていて、アメリカ全土で約3,000便が欠航した模様。またスリップ事故などの交通事故も多発しています。


水曜日のニューヨークは最高気温の予想がマイナス10℃。体感気温はマイナス23℃まで下がる予想です。また水曜朝までに更に20センチの降雪が予想されています。雪は水曜日までですが、寒さは金曜日まで続きます。


一方、アメリカ南西部もとんでもないことになっています


カリフォルニアの西部では通常冬は雨季で雨が期待される頃なのですが、降水がほとんどなく、また気温も真夏並みとなっています。多くのところで日最高気温の記録を塗り替えています。


たとえばカリフォルニアの州都・サクラメント。前年12月8日からの45日間、一滴も雨が降っていません。日数ベースで言うと、歴代2位の乾燥した雨季となっています。歴代1位はさかのぼること1884年。このときは11月1日から46日間降りませんでした。つまりあと一日雨が降らないと歴代一位タイ、二日降らないと単独一位の記録となります。前代未聞の干ばつです。


一体何が原因なのでしょう。それはアメリカ南西部にずっと居座り続けている高気圧です。それがカリフォルニアの西岸にサンタアナと呼ばれる、山越えの局地風を吹かせ、フェーン現象で連日の乾燥・高温をもたらしているのです。




黄色い線で指した”H”がその高気圧です


ロサンゼルスでは、先週の火曜日から20℃台半ばから後半で推移しています。土曜日には30℃を越しました。本来なら今の時期は約19℃ほどです。この度を越した異常な天候は少なくても今月いっぱいは続きそうです。


ところで、今後こうした極端な気候が多発するかもしれないという研究が発表されました。


Nature Climate Change誌によると、太平洋東部の赤道海域の水温が上昇し、極端なエルニーニョ現象が現在の20年に一度から、10年に一度に増えるかもしれないとのこと


これにより、世界では極端な気象が増えることが推測されます。一方、アメリカ西部では雨が増えるので恵みの雨となることが期待されます。しかしそれはまだまだ先の話。しばらく干ばつによる農作物や経済活動などへの被害が懸念されます。


*参考リンク*
Journal Nature Climate Change
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http://www.nature.com/nclimate/journal/vaop/ncurrent/full/nclimate2100.html >