今朝、大変なニュースが飛び込んできました。
現地時間3日、イタリア南部のランぺデューザ島沖で、リビアからの約500人のアフリカ難民を乗せた船が沈没。犠牲者が300人を超える恐れがあるといいます。
生存者の証言によると、船が浸水し、通りかかった船に助けを求めたものの無視されたため、沿岸警備隊の注意をひくために毛布に着火したものがいた。しかし、火の勢いが強く船に燃え移り、その後船が沈没・転覆したというのです。地中海での船の事故は珍しいことではないのですが、この事故は近年で最悪とのことです。
ところでこのランぺデューザ島沖合はどのような場所なのでしょうか。
海の透明度が非常に高く、綺麗な青い海で有名です。
(↑両写真ともWikiより)
この場所の水温を調べてみましたら、10月3日は25~26度でした。低い水温ではありませんが、体温と10度以上の差があります。水中にいると体温を徐々に奪っていきます。生存者が新たに見つかることを祈るばかりです。
ところで、この25度という水温は、ある職業の人たちにとっては重要な水温となっているようです。
その職業とは、話題の“海女さん”![]()
香原志勢著「人類生物学入門」(中公新書出版)によると、女性は男性よりも寒さに耐える力があり、それが日本に海女を成立させたのだと書いています。
8月の平均水温が25度以下の海域は、太平洋では房総半島・伊豆半島より北、また日本海側では山形県南部より上。この25度線付近と、それ以北の海域に全ての「海女どころ」があるのだそう。
(↑気象庁:8月の平均海面水温)
NHKテレビ小説で話題になった、あまちゃんの舞台、岩手県久慈市の小袖海岸はというと、8月の平均水温は22~23度です。海女どころの中でもっとも緯度の高い場所として知られています。
そして、香原氏によると、この25度線より南側の暖かい海域には海女さんではなく、男性の海士さんが取って代わるのだそうです。


