5月20日、現地時間午後3時、オクラホマ州に巨大な竜巻が発生しました。
現在までのところ、100名近い死者数が出ています。
日本のテレビでも今朝からこの話題でもちきりです。
ご存じのとおり、アメリカの中部は竜巻の起こりやすい場所です。
その理由はその土地柄にあります。
南は海、北は寒冷な土地、東西を山で囲まれた平地であることが関係しています。
南からの暖かく湿った空気が、北からの冷たい空気とぶつかって、山に挟まれた広大な平地で竜巻ができるのです。
アメリカの中央平原が「トルネード回廊」と呼ばれているのはそのためです。
竜巻の発生数が一番多いのは、テキサス、その次がカンザス州。今回巨大な竜巻が発生したオクラホマは、フロリダに次ぎ第4位です。ただ、単位面積あたりの竜巻数でいうとカンザスに次ぎ第2位です。
ところでものすごく余談ですが、あのブラッド・ピットはオクラホマの出身です。
さて話を戻しますが、竜巻大国のアメリカでは子供のころから竜巻対策を徹底させられます。日本人が学校で地震対策をみっちり学習するのと一緒ですね。
アメリカ南部や中西部では、冬の終わりから春の初め頃にかけて、州全体で一斉に竜巻避難訓練を実施するそうです。実際に、気象局がテストで竜巻警報を発し、町中にサイレンを鳴り響かせ、一斉に訓練をします。
ところで、小学校の頃、「お・か・し」を習った方はいらっしゃいますか?
これは、「おさない、かけない、しゃべらない」の頭文字をつなげたもので、避難の際に守る標語です。私はおしゃべりなので、この最後が一番我慢できませんでした。
これと同じような感じで、アメリカでは"DUCK"(あひる)という標語があります。
これは何かと言いますと…
D - Go Down to the lowest level (低層階に行け)
U- Get Under something (下に隠れろ)
C - Cover your head (頭を覆って)
K - Keep in shelter until the storm has passed (嵐が去るまで避難しなさい)
という意味だそうです。ちなみにこれ、ソ連との冷戦の際にも使われていたとか。核が落とされたときを想定してのことだったみたいです。
ちょっとした知識が、命を救うのですね。
日本は夏に竜巻の発生数が多くなります。気象情報に注意して、安全に過ごしたいものです。
*参考文献*