今年3月末、中国の南東部・広東省で雹により10人の方がなくなりました。
その後も、雹の被害が続き、多数の家屋や車が損傷、農作物にも深刻な影響が出ていました。
なんでも、落ちてきた雹は鶏の卵サイズだったとか!
アメリカでも昨日(4月2日)、なんと野球ボールサイズの雹が降ったんです。
直径7センチもあります!
ガレージの下にとめてある車も、ぼこぼこになってしまうほどの威力になるといいます。
なぜ最近こんなに世界の様々な場所で雹の被害が出ているのでしょうか?
それは、春だからです。
春は雹が多い季節なんです。
ちなみに太平洋側で一番雹が多い月は5月です。
5月と言えば新緑のきれいな爽やかなイメージがありますが、
意外によく天気が荒れます。
積乱雲の中の小さな氷の粒が上昇、下降運動を繰り返すなか、段々大きく成長し、
重力で浮力にたえられなくなって、地面に落ちてきます。これが雹です。
冬は積乱雲が発達しにくいこと、夏は温度が高すぎて、氷の塊は落下中に溶けてしまいます。
一方、春は冬の冷たい空気と夏の暑い空気が同居するため、大気を不安定にさせ、
積乱雲が発達しやすいのです。
また夏ほど暑くないので、地面付近でも溶けずに落下します。
ところで、先ほど野球ボールサイズの雹がアメリカで落ちたと言いましたが、
このサイズはまだまだ序の口クラスだったりします。
世界で一番大きいとされているのは、2010年アメリカ・サウスダコタ州ビビアンで
見つかった、直径20.3cm、重さ879gの雹です!ボーリング玉サイズです。
このサイト↓を見てみてください。尋常じゃない大きさです!
でも、実は日本ではさらに大きな雹がその昔観測されているんですよ。
時は1917年6月29日、埼玉県熊谷市郊外。なんと直径29.6㎝、重さ3.4kg!!
かぼちゃ大と記述されています。
こちらはなぜか世界一とは書かれてないのですが。。。
余談ですが、雹の字は、雨粒が丸くまとまって包まれているというのが語源のようです。
これから雹のシーズンが本番になります。
くれぐれもお気をつけて。