奇想天外もう一人のN氏は、千日前のキャッチバーでビール1本につき3000円ポッキリだからと引きずり込まれました。
その結果ビール1本を30分で飲み、帰ろうとすると、話とは違った法外な請求をされたのです。
請求書を出せと要求すると、奥から強面の兄さんが出てきて取り囲まれました。
兄さん「払わんつもりか!!」と凄まれ、
N氏「僕は銀行員です。金銭のけじめはちゃんとつけます。」
兄さん「そしたら払え!!」
N氏はいかにも大人そうに(彼にはN氏の様子が想像できます)
N氏「明細がなければはないません。」
兄さん「何ぃ~!それで済むとおもうんか、銀行やさん」
N氏「はい、思てません。」
と、N氏はおもむろに床に寝転び、大の字になってかわいい声で、
N氏「お兄さん方、好きなようにしてちょうだい。あざのできるような半殺しはお兄さん方が困ることになりますよ。証拠が残らんように殺してから道頓堀に掘り込んでおくれ。」
と言われたお兄さん方は何もしないとバツがわるく、足でちょっと蹴ったり、手でつついたりして大声で何か怒鳴っていましたら、N氏はやおら立ち上がり、今までと態度を一変させ、
N氏「殺せ!!お前らよう殺さんのか!」と言いながらカウンターに向かって小便を引っ掛けたそうです。(これは同行した行員2人からの談話。)
そしてホステスに
N氏「一人3000円、3人で9000円」
と言いながら、1万円札を渡し、1,000円のつりを受け取り、
N氏「また来るわ。」
と言ったら
兄さん方声を揃えて「来んでええ、来んでえぇ!」
と言ったとか、うそのような本当の話です。
M,N氏の両名は例外として、残りの4名の支店長代理は所謂、常識的な銀行員でした。
彼のことは自分たちの範疇の人に入れてくれていましたが、3人にはまねできない不可解なところがあるらしく、3人とはちょっと壁がありました。
支店長がM、N氏と彼の3人を管理し、次長が真面目な3人を担当している様子でした。
彼は支店長の期待にこたえるべく仕事に励みました。
が、また虫が騒ぎ始め、
「イギリスの娘に会いに行く。」と休暇届けの申請を書き、2週間休んで帰宅すると、
企画部勤務を命ずる、と辞令が出ていました。
Y支店長から親切なお言葉をもらいました。
「銀行員が折衝する相手は企業、商売人、家計を預かる人だけではない。財務局、大蔵省の人たちとの折衝、お付き合いも経験したほうがようい。勉強してらっしゃい。」
こうして彼は企画部へ行くことになりました。
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