今回のお芝居では寿つかさ・すっしぃ路線組長がマリア皇太后陛下を演じておられます。ショーでは何度か娘役(というかラスボスみたいな)をされていますが、お芝居でははじめてとのこと。
まぁさまとの稽古場情報で「もじもじ」されていたのがめちゃ可愛かったのですが、さすがの路線組長、ものすごい存在感で舞台の上でりんきらアレクサンドラ皇后陛下とバチバチ火花を散らします。
立ち姿が凛として美しい、そして座った姿もまた神々しい。
史実では彼女はヘビースモーカーだったけれど、吸ってるところを見られるのは嫌いで急にきたお客は部屋に立ち込める紫煙に驚いたという記述もあります。今回はそのタバコをとても素敵な小道具として使っていました。あんな演出もあるのかーってため息が出る。
ラビットファーに着色だと思うけど、すごく印象的なドレスとファー使いのマント、それだけで気品あふれますね。
マリア皇太后陛下、彼女の悲しみも深く、息子ニコライ二世の嫁アレクサンドラは、実家のデンマークと戦争したドイツから来た(イギリス育ちだけど)というだけでも気に入らない。陽気なマリアに対して嫁は陰気、しかも引きこもり、孫は可愛いけど嫁はちょっとねがどんどん高じていく。
エリザベートがその美貌に興味を持ったというくらい美しいのに夫は49歳で急死。
革命のさなか、彼女はイギリス王室に嫁いだお姉さんの助けでイギリス海軍が迎えに来てくれてデンマークへ亡命。
そして、息子一家の死は生涯認めなかった。
背景を紐解くたびに新たな悲しみがあふれる。
恐ろしく悲しい悲しいお話を観に、明日また出かけよう。

