そうだ、米国で医者やろう~♬ -6ページ目

そうだ、米国で医者やろう~♬

米国ボストンで循環器内科フェローをしています。心臓集中治療の分野と美味しいご飯処を世界に広めるのが目標です。

先日、米国内科専門医試験を受験したのでまとめます🍩🍼



米国内科専門医試験とは・・・


米国の内科医試験(ABIMと呼ばれます)ACGMEという教育機関で認定された施設で3年間の内科研修を行うと受験資格が与えられます🌳


日本の何ちゃって専門医と違って(←専門医委員会の方すみません)、米国の場合、研修内容が厳密に定められてるので、ACGMEという機関の要件を満たさない施設は容赦なく認定を取り下げられます👺🚷


私の病院は幸い認定を取り下げられることがなく受験資格も頂けました🧽💊


いつ受験するのか・・・


3年間の内科トレーニングが終わった後の7ー8月頃です。つまり、人によっては病棟医や外来医として働いているとき。私の場合は循環器内科のフェローシップ中に受けることになりました🏮🎉


受験料・・・

およそ15万円。米国の試験はどれも高い・・・💰


コロナの影響・・・


今年はコロナの関係で多くの受験者はABIM側から一方的に予約をキャンセルされました💔


12月に急遽新規枠が作られてそこに回されましたが、結局、7月の終わりくらいにボストンの郊外に空きができて8月末に予約することができました🔰⚠️


試験勉強する側としては日程が数カ月ズレるのは心の準備・試験対策的にもリズムが崩れてしまうので本当に最悪でした🥦🌝


試験の合格率・・・


9割が合格する試験と言われています。スコア表を見ると下10%の受験者を切っているように見えます。なので、合格率的には日本の医師国家試験と同じくらいです。 🌊🥝


試験対策・・・


試験直前の忙しさでかなり個人差があると思います。うちのプログラムでは率先してawesome reviewという予備校に通うことを推奨してたので多くの同期が通ってました🌽🍎



自分は毎年行われる全国模試の成績も良かったので予備校には通わずにMKSAPという内科専門医教材の問題集を2周しました。問題数はトータル1200問🍳🥩 


MKSAPは普通に購入すると高いですが、総合内科を将来専門にする方は最低限知っておいた内容が書いてあるので全部読んだ方がいいかもしれません。


(https://www.acponline.org/featured-products/mksap-18?&jcpid=8a8ae4cd4d5a1226014d6fbcc0c74535&gclid=EAIaIQobChMIjeGY7I287AIVAfCzCh0-wAu0EAAYASAAEgLFc_D_BwE&jsf=1b021bdb-f1ed-4431-8c0b-ef3db3ed6fe8:33443)






普段は、試験直前に追い込みで勉強しますが、いかんせんフェローシップが忙し過ぎる上に、循環器内科の勉強を始めると自分の分野と全く関係ない抗がん剤の治療薬を覚える気にもなれず、直前は殆ど勉強することができませんでした🌶🍙


十分な試験対策ができずに臨む試験ほど最悪なことはありません🔥


確実にフェローシップが始まる前に試験勉強は終わらせておいた方が良いです🍡🍢


本番・・・


本来であればボストンの中心部にある試験会場での受験の予定でしたが、コロナの関係で郊外での受験になってしまったため、電車で1時間ほどかけてニュートンという場所へ向かいました🚃


駅前のコンビニで朝ごはんと飲み物を購入しようと思ってましたが、まさかの試験会場まで飲食店なし🌮🍟🍔




こんな感じの人が通る想定のない道を進んで試験会場へ


しょーがないのでトイレの水を最低限飲むことにしました🚹🚽


試験に必要な持ち物はパスポートと署名入りのクレジットカード🥃🍷


試験時間がいまいち分からず試験開始となりました🏂🥊


1ブロック60問。制限時間は120分USMLEと異なり割り与えられてる時間が異様に長い❗️


いつもの癖で一問50秒くらい目安で解いたので1ブロック50分くらい🚇🚘


MKSAPと問題の雰囲気はすごく似てますが、たまに問題文がほぼない問題とかもちょこちょこありました👻💩


難易度的にはMKSAPより少し簡単め🥴特に腫瘍内科分野はMKSAPより全然簡単でした🦞


とりあえず疲れるまでやり続けようとポチポチしてたらブロック目が終わると同時にアンケート画面へ🙈🙉🙊


まさかの終了❗️


USMLEだと一番短くてもたしか6ブロックとかだったので呆気にとられました🐣🐝


とりま、受験者の中で一番先に会場を後にしてしました🍎


結果発表・・・


10月14日、結果発表日。カテ室のコンピュータでサイトにログイン。まさかのホームページのテクニカルプロブレムで試験の結果が開ないとい事件が発生💀☠️


しかし、よくよく見てみるとプロフィールのところに内科専門医Certifiedと記載あり🤡


恐らく受かってるようだがイマイチはっきりしない状況になりました🐛🐘


んで、数日後にもう一度ログインしてみるとようやく試験結果がアップロード。無事合格してました。点数的には全国平均くらい(心臓はしっかりとハイスコアでした)🦧🌳


ようやく米国内科専門医となりました🍄🍁


日本では初期研修医をしただけだったので初めての専門医取得です💪🇯🇵🇺🇸


いままで受けた試験の中で最も過酷な割に全く達成感のない試験でした🐝🦑





まとめ・・・


ABIMはやる気が出ないので早めから対策すべし

MKSAPを二周くらいしておけば平均点くらいは取れる


しーやっ!


J1ビザの宿命


それは7年後に訪れるJ1 Waiverである.


J1ビザで渡米して7年後. 米国に永住するためには二つの選択肢に迫られる.


米国の僻地で3年間臨床に従事する. あるいは日本に2年間帰国する. 究極の選択である.


いずれかのプロセスを踏まないとグリーンカードを申請することができないのである.


O1というビザに変更する選択肢もあるが, J1 waiverを先延ばしにするだけなのと, 個人的にグラント(研究費)の関係で早くグリーンカード取得したいのでO1という選択肢は除外.


色々悩んだ末, 今のところ米国の僻地で働く予定である


日本に帰国するのは魅力的ではある. と同時に居心地が良すぎて米国に戻るのがめんどくさくなるのではないかと懸念している. 週末ランニングする予定が結局家で一日ゴロゴロしながらYouTubeを見てしまうそれである.


米国の僻地での3年間をポジティブに捉えるならば, 臨床経験を積みながら荒稼ぎできることが魅力. さらにハワイとかでもしWaiverができたら毎日アサイーボール片手にアロハできるわけで, 人生の休息も兼ねてなかなかいいではないか.


米国のアカデミアを目指すときに懸念されるのが臨床力. 日本の医療ドラマの主人公は叩き上げのスキルで神の手を持つ外科医で, それと対照的に悪役扱いされるのが論文ばっかり書いていて臨床で役に立たない医者.


米国では後者の方が圧倒的に重宝される. アカデミックな病院では臨床をしている時間が短ければ短いほどprestigiousという節がある. というのも, 研究費が取れれば取れるほど, 臨床に時間を割かなくていいようになるシステムだから


ガチなphysician scientistは基本的に研究8臨床2の割合を目指す. これが理想. 日本の場合, 殆どの臨床家は臨床99%でやってるし, 研究メインでやる人は臨床はほぼ0と両極端な構造である.


なので, 米国の研究者を日本の臨床側から見ると「臨床ヘタクソだなー」と揶揄されることがあるが, これは必然であり, 米国の医者もそこに重きは置いていない


とはいえ, 日本生まれ日本育ちで日本の医療ドラマ大好きで大門未知子(ドクターX)に憧れる者としては米国の現状は看過できないのもまた事実.


臨床できない頭でっかちはイケてない. 欲張りである.この反動のせいか自分の目標は心臓集中治療医になること. 超重症な患者に対して挿管・エコー・ECMO・インペラ・カテを高いレベルで自己完結したいという欲張りな野望. これが出来れば研究メインでやってても臨床家にあーだこーだ言われることはないし, むしろ最高にクールである.


しかし, 全米探して色々やらせてもらえる施設があるのかははだはだ疑問である. 心臓集中治療の分野自体はデバイスの進化に伴い医学的に複雑さが増した結果, 心臓集中治療のニーズが高まり, 米国内で急速に発展している分野である. 昨年のJACCという超有名医療雑誌でも特集が組まれたほど.


とはいえ, いまだに確立した進路はなく, 内科専門医の後に集中治療フェローシップだけやる人もいるし, 循環器内科フェローシップをやった後に集中治療をやる人もいる. さらにその先のカテや心不全のアドバンスドフェローシップをやる人もいる. 正解はない.


施設によってもニーズが異なる. 当院の場合は医療請求の関係で集中治療専門の循環器内科はいない. 集中治療自体には力を入れていてCardiac critical care fellowshipという1年間の集中治療専門医が取れるコースやInterventional heart failure fellowshipといってカテやmechanical circulatory support (MCS)の専門家になるための2年間のコースもある.


タフツの2学年上の先輩は心臓集中治療医を目指してメイヨークリニックの集中治療フェローシップにいった. 心臓に重きをおいたコースがあるとかないと. 彼が指摘していたのはフェローシップが終わった後に残ることができるかどうか. その点タフツはトレーニングはいいけど心臓集中治療医のポジションはないのがデメリットだと指摘する.


他施設のことは知らないが, 集中治療と共にカテやエクモをやりたくても, 実際にやらせてくれる施設がなければ本末転倒である


特にJ1 waiverとなればそもそも循環器内科のポジションを探すのが大変なのに心臓集中治療となるとさらに困難を極めると予想される. 別に(MICU)内科集中治療室や外科ICU(SICU)でも普通に働けるがいかんせん自分のスキルを最大限活かせる職場がベスト. 最悪の場合, 一旦ICUは諦めてカテの技術向上に専念してその後にICUにシフトしていくという手もあるはある. でもその場合はカテをやってる間にICUの能力が失われてしまう可能性が高いからむしろJ1 waiver前に集中治療をやるのは微妙じゃないか. Waiverが終わった後に集中治療フェローシップをやる手もある気もしてくる.


なかなか判断が難しい. いつまでも悩みが消えない今日この頃. さて, 脈絡もなくバス移動の暇つぶしに色々書いていたら一体何を書いていたのか忘れた上にいつのまにかニューヨークに着いたので今日はこの辺で終わりにします.


ゴシップガールの舞台、グランドセントラル駅の真ん中らへんで撮影



8月から10月にかけて来年度の為の採用試験

当院は全米でもかなり人気のプログラム。ボストンの中心と立地よし、教育・臨床・研究の環境が非常に優れてるのが強み。

今年は800人以上の応募で、例年通りとなると5ー6人が採用される予定とか。うちのプログラムはサウジアラビアから援助を受けている関係か毎年非雇用のサウジ人枠があります。なので、実質の枠は4ー5人。

スーパー単純計算すると採用率は0.5%。下手な宝くじより確率が低いです。

優秀な人を採用する。このロジックをもとにフィルターにかけて約80人面接する候補者を決定するぽい。今年はオンライン面接だからキャンセル待ちも出ないし、みんなが色々なところにとりあえず応募するから例年よりも難化傾向にあるらしい。

まぁ、去年もなんだかんだで難化傾向とか言ってたから、どうせ候補者たちのバイアスはあるだろうし、多分、循環器内科自体がどんどん入るのが実際難しくてなってるてのもあるんかもしれん。

んで、どんな項目でフィルターしているのは詳しくは知らないけど、候補者の出身プログラムが異様に偏っていることから、やはり出身プログラムは超重要だと予想。

というのも、候補者をみてると、結局、ハーバード、イエール、ブラウン、クリーブランド、デュークなどなど。基本的には超有名プログラム出身の候補者しかいません。

まぁ、この方法はある意味納得で、超有名プログラムの人だけ集めても100人は超えるし、恐らくこのフィルターに引っかかる人はある程度優秀な人が多い。あえて、労力をかけてほかの市中病院プログラムをみる意味もあまりないのも理解できる。うむ。

そんな候補者たちが毎週10人単位で面接にくる。今年はコロナのせいで全てズームで面接。かなり特殊な状況でぶっちゃけ現フェロー1年目の負担はかなり重め

現フェローはお昼の時間にズームに参加して面接候補者たちと交流しないといけません。これがあまりにも苦痛!!!

ズームに参加したが最後。プログラムディレクターに軽く紹介されてあとは全任せ。自分が一番下っ端なので舵を切らないといけません。

助け舟もなく、プログラムの概要、当直について、プログラムの魅力、研究の環境など候補者のランダムな質問に対してについてひたすら答えます。候補者全員の視線が自分に向きます。そして、プログラムディレクターもこっそりみています。とにかく英語が辛い

そんなに英語喋れませーん。うわー、やだーと思いつつも、こんな自分を採用してくれたプログラムに恩があるのでこっそり準備して質問に臨んでいるわたし。

今回色々やってみて気づいたことがある。


どう考えてもこのズーム面接は候補者にとって有利でもあって不利でもある!!!

お昼の会話は全員が聞いてるからプログラムディレクターは誰がどんな質問をしてるかとか全部聞いてるわけで、お昼の時間だけでも誰がイケてる子とイケてない子かはすぐに分かってしまいます

一瞬足りともとも気が抜けない面接。そして、音声がいかんせん悪いので英語が母国語じゃないと難易度が少し上がるのは間違いない。とりあえず、電波が悪いせいにして聞きなおせばいいけど(自分がやってる手法)、聞き直しすぎるのもなんだが角が立つ。

コロナ禍での面接はなかなか難しい。頑張れ候補者たち。