そうだ、米国で医者やろう~♬ -13ページ目

そうだ、米国で医者やろう~♬

米国ボストンで循環器内科フェローをしています。心臓集中治療の分野と美味しいご飯処を世界に広めるのが目標です。

どーも、タフツ大学で循環器内科フェローしてるぽちゃたろうです。


今週一週間は核医学のローテです。日本だとあるのかどうか知りません(知ってる人いたら教えて)


フェローの中での位置付けはストレスフルなフェローシップで溜まったコリをほぐす楽園です。


恐らく全体の中でもトップ3に入るハイポ具合です。ほほほ。


朝は例の如く7:30から1時間講義があります。終わりは日によりますが早いと3時くらいには終わります。


朝から晩まで働いてる鬼畜なローテもあれば、こんなハイポなローテもあるのがアメリカです。


通常、9時頃から主にSPECTのストレス負荷試験。空いた時間でCPETtreadmill運動負荷試験をやります。


一日平均してトータルで8件ほど。ストレス負荷試験のところは、以前は基本的に運動負荷試験でしたが、新型コロナウイルスの関係で殆どの場合は薬剤での負荷試験となります。


大抵の場合、当院ではdypiridamoleを使ってましたが、今週はnational shortage(米国ではよく耳にする)といって、全国的に在庫が足りなくなったこともあり、regadenosineを使ってます。在庫が無くなるのはアメリカあるあるです。


検査自体は1分かからず終わるので、dypiridamoleよりも楽ですが、いかんせん副作用が多いので、結局患者の回復を待ってると結構時間がかかることが多いです。


全ての検査が終わったら指導医の前で患者の現病歴と画像所見を読みます。SPECTは割と単純で報告するリストも限られてるのですぱぱぱっと終わります。


画像のクオリティ(腕が上がってるか、心臓と重なる組織はあるか、心臓の動き、異常な集積)

サイズ

範囲

可逆性

場所

EF


これだけいっておけば間違いないです。


当院の核医学はあまり有名ではないですが、実は働いてる二人は割と有名で、一人はBraunwaldという名著の核医学パートを書いていて、もう一人は以前Uptodateで働いていて核医学のuptodateを書いてます。


んで、CPETtreadmill運動負荷試験はその場で心電図と結果を読んで、その後、遠隔で指導医が確認してるようです。当院は心移植が多い関係でCPETもたくさんやってます(CPETの結果は心移植の適応上とても大切です)。


検査が全て終わったら帰宅。最後の検査は遅くとも2時頃で指導医は3時には来るのでほぼほぼ4時前に帰れます。うしししし。


余った時間はTver見逃し放送でドラマを観ます。


今シーズンは半沢直樹(Tverでは観れませんが)、私の家政婦ナギサさん、MIU 404SUITES スーツ2を観ています。


半沢直樹は顔芸メインのお笑いという位置付けで、ナギサさんは医者目線でこんな製薬会社がいたらいいなぁ的な目線。MIU 404は脚本の深さに関心して、スーツはあまり内容も練れてなくて残念だけど暇潰しに観ているという塩梅です。


話を戻します。


学習教材としては残念ながらACCSAPの姉妹教材であるNuclearSAPが内容薄いのでいけてません。


なので、ACCSAPの該当箇所は一通り目を通して、Brauwaldの核医学の章をとりま全部読んで、後はUptodateで気になる情報は検索しています。




今週一週間でしっかりと凝りをとって、来週からの2週間の休暇をエンジョイしたいとおもいます。



米国の循環器内科に関して質問や意見がある方は是非ご連絡下さい。






今週2週間はエコーのローテでした。日本だとエコーローテはなくて、病院によっては全然習わないという噂を聞きましたが本当なのでしょうか。


この2週間でエコーて実はめっちゃ深くて循環器内科をやる上でもかなり重要だと思いました。


1年目最初の二週間の目標は当直のときに最低限のエコーが自分でできて読めるようになることです。


具体的には以下の3つの点に焦点を当てるようにアドバイスされました。


左室壁運動の確認

心タンポナーデの確認

TAVR後の合併症有無の確認


自分はもともとPOCUSが出来たので、基本的な部分に関してはそこまで苦労しませんでしたが、いかんせん正式なエコーは学んだことがなかったので、正確な弁膜症の評価など知らないことが多くありました。


一日のスケジュールはゆったりめです。フェローシップの中でもかなりRelaxingな位置付けになってます。大体7:30から毎朝いるレクチャーに参加して、ちょこっとコーヒーブレイクを挟んで9時頃から読影を始めます。


基本的に技師さんたちがエコーはやってくれて、簡単な読影も付けてくれます。それを臨床像と照らし合わせて適宜修正追加します。ノリノリで読影すると一日20ケースくらい読みます。自分でも描出できる練習をしないといけないので、平均して1ー2件は自分でエコーを当てます。その日のエコーを全て読影したら解散で5ー6時くらいに終わることが多いです。ほかのローテと比べたら圧倒的に早く帰れます。


エコーローテの際に使う主な教材はASEという米国エコー学会のガイドラインです。ガイドラインによって基準値が異なったりするので必ずASEのものを使用します。


これだけだと、各疾患毎にどういった指標を使えばいいのかよく分からないことが出てくるので、その場合は前回紹介した米国心臓学会が出してるECHOSAPというオンライン教科書を参照します。アルゴリズムなどがめちゃくちゃわかりやすくまとまってます。


基本これだけでかなりの内容だしフェロー一年目としてはちょうどいいかなとおもいます。一般の方も購入できるかつ無料トライアルもあるのでぜひご覧下さい。





来週一週間の核医学ローテを乗り越えれば休暇です。楽しみすぎる〜。









米国タフツ大学循環器内科フェローシップが始まってはや二カ月。

 

医療界の藤井聡太さんと呼ばれるように励んでいますが、まだまだ道のりは遠いです。というか、誰も米国人は藤井さんを知らないので今後も呼ばれることはありませんが。

 

いずれにせよ、循環器内科の世界に踏み入れて気づくことは、将棋でいう駒の動かし方すらまともに理解していないことです。医療界でいう駒の動かし方というのは、現存する研究データやガイドラインの推奨を頭に入れること。

 

これらのエビデンスを整理統合して、さらに生理学的なメカニズムも考慮しつつ、患者さんひとりひとりにとって最善な解決策を提案する。

 

知は力なり。

 

将棋は人間相手ですが、医療の場合、患者を悩ます病気を知識を駆使して戦います。

 

なので、研究データやガイドラインを頭に叩き込むのがはじめの一歩。これができないと戦いに参加することすらできません。

 

藤井聡太さんのような天才的な閃きはいりません。知識があればいいのです。それを可能にする教材が「ACCSAP」です。

 

 

 

ACCSAPというのは米国循環器内科学会が出しているオンライン教科書・問題集です。多くのフェローシッププログラムは無料で提供しているので自分も無料でゲットしましたが、購入も可能です。

 

基本的に循環器内科領域で最低限知っておくべき知識はすべてここに集約されています。なので、この教材をすべてやれば最低限の知識を得ることができます。

 

ACCSAPは全般、核医学、不整脈、カテに分かれています。それぞれ問題集と教科書が付いています。基本的な構造としては、病態生理、ガイドライン推奨が網羅的に記載されてます。めちゃくちゃわかりやすい。

 

 

例えば、こんな感じの問題とか。

 

選択肢はこんなん(答えが出てて申し訳ない)。

 

 

簡単な解説とキーポイントそして教科書の該当箇所に飛べるようになってます。

 

秀逸!!!

 

米国の循環器内科フェローシップは非常にバランスを考慮していて、ACGMEという機関によって、学ぶべき事柄が厳密に規定されていることもあり、教育が標準化されています。

 

とはいっても、各病院強みや弱みは必ずあるものです。当院の場合、心不全、HOCM、MCSはめちゃくちゃ強いですが、残念なことに先天疾患はあまりありません。そんなとにのACCSAP。ACCSAPはトレーニング中にあまり触れることができない分野も網羅的にあるので知識の補完ができます。

 

もちろん、この教材の知識だけで、一人前の医師になれるわけではありませんが、一人前の医師になるためにエビデンスを知っていることは最低限必要です。

 

日本のガイドラインなどはおそらく米国とは違うのでどれくらい役に立つかはわかりませんが、重複する部分も多くありますし、英語の勉強にもなるので将来留学を考えている先生方などにもいいのかもしれません。