e-typingのレベル判定には疑問が・・・

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e-typingでは腕試しレベルチェックの結果画面で、レベル判定が表示されるが、最も下のE-判定から始まり、A+まで上り詰めたその先にSが存在し、それすらも上回ると、Good!のような誉め言葉に変わる。

 

で、このサイトでは以下のようにレベルが紹介されているんだけど……

 

 

見ての通り、A-以上だと一般的なオフィスワークでは困ることのないレベルですって書いてあるんだが、正直疑問に思った。

 

というのは、例えば、この中でも一番下のA-になると、ぶっちゃけスラスラ打てているとは言い難いスピードになるからだ。

 

ボクはこのe-typingの腕試しレベルチェックでは、ミスが少なく安定してタイピング出来ている時だとWPM400前後のスピードで打ち込めているんだけど、それ自体はスコアを出そうとやや早めに打ってることを考慮しても、WPM300以上は出ていないと、スラスラ打っているとは思えないスピード感になってしまう。

 

タイピングをスムーズに行っているイメージって、タカタカとかカチャカチャとか、キー打鍵音が連続的に聞こえるものを思い浮かべるんじゃないだろうか?

 

これが、上にあるように、レベルA前後のスピード感だと、正直そういう打鍵音にはならない。

ましてミスタイプを極力抑えて無駄なく打ち込んでいった場合、人差し指だけの北斗撃ちで打鍵しても追いついてしまいそうなスピードである。

 

 

「別にそのくらいのスピードでもいいじゃん、仕事で困らなければ」

 

て思ってしまいそうだけど、ボクが言いたいのは仕事で困るかどうかじゃなくて……

 

そもそも、タッチタイピングが出来ている状態なら、レベルA前後のスピードにとどまる筈がないってことなんです。

 

指の動きの癖やスピードは人それぞれあるにはあるけど、キーボード見ないで画面見ながら打てるような人が、カチャ…カチャ…カチャ…と恐る恐る打つみたいなスピードにはならないでしょ?と。

 

ボクは試しに、腕試しレベルチェックをミス0に抑えるつもりで、やや慎重にゆっくりとタイピングしてみました。

 

しかし、それでもGood!以上は出てしまいます。

これは別に自慢とかじゃなくて、本当にタッチタイピングが出来てさえいれば、むしろゆっくりとキーを一つ一つ丁寧に押す方が打ちづらいんです。

 

やはり打ちやすいワードに対しては、わざとゆっくり打つ方が打ちづらいとさえ感じてしまうし、そこは指が覚えたフレーズをササっと打ってしまいたくなります。

 

どういうワードが打ちやすいかと言えば、左右の手を交互に使うワードや、同じ側の手でも同じ指が連続で使用されないフレーズかつ人差し指・中指・薬指を多用するものです。

タッチタイピングが出来ている人なら理解できると思います。

 

 

そんなわけで、このレベルについての説明にある基準については、何か腑に落ちないものがありました。

 

だってさ、レベルの一番上の方に書いてある説明が「プロレベルにはまだ届きません」とか書いてるじゃん。

プロレベルが何のプロを指しているかは知らないけど、そもそもタッチタイピングを覚えましょうみたいな練習画面用意しておいて、サンプルで載せる一番上のレベルに達している人でもタッチタイピング出来てなさそうな水準を指してるって、なんか変じゃない?と。

 

 

レベルA前後は、ぶっちゃけまだキーボードを見て打ってるんじゃないかと思う。

そうでなければ、高速で打ってるけどミスが半端ないか……でもそれを前提にレベル考えてたらおかしいので、やはりまだタイピングがたどたどしい状態を指していると思わずにはいられない。

 

 

タッチタイピングさえ出来てしまえば、タイピングスピードがバカ早くなくたって構わないわけです。

タッチタイピングが出来る=(イコール)タカタカと聞こえる程度のスピード感でタイプ出来ているってことなので。

最悪、ホームポジションを厳密に守っていないようなある程度の我流になっていたって、画面見ながら打てれば十分だと思う。

 

なぜなら、ミスタイプにいち早く気づいて誤りを訂正することが出来るし、場合によっては画面ではなく添書する資料の方を見ながらタイプする必要もあったりするから、視線の移動が固定出来て目が疲れず、かつスピードが安定するからだ。

 

これこそタッチタイピングの真髄であり、そのメリットがあるから覚えたいわけですよね。

 

 

それが出来てなそうな状態で、一般的なオフィスワークで困ることがない……て、「いや、それってレベルB以下でもはたから見たら変わらないよ」ってなりそう。

 

 

 

とまぁ、そんなことを冷静に考えていて……さらに思い出したこともあった。

 

以前、社内でタイピングの技量を底上げしようと、このe-typingの腕試しレベルチェックを利用して、定期的に練習したことがあったんです。

自分と同じグループにいる社員においても、その腕前はピンキリだったようで、レベルNinjaとか取っちゃう人もいれば、どんなに頑張ってもS止まりな人もいたり、はたまたBやらCやら取っちゃう人もいた。

 

当時は、苦手な人もいるんだなぁ~くらいにしか思ってなかったんだけど、この度自分でわざとスピードを抑えて打ち込んでもGood!以上は出た……まぁ、ミスは抑えたってのも効いてるが。

 

そうしたら、「あれ?奴はこれよりもゆっくりと慎重に打ったわけ?」という果てしない疑問が浮かんだのである。

 

因みに、社員全員が職種としてSEである。

必ずしもプログラミングばかりをするわけではないけれど、資料作成や簡単なスクリプトを書くこともあるだろうし、会議を行えば議事録をPCで作成することだってあるだろう。

それを考えたら、S止まりのタイピング技能で良くやってこられたな……ていうか、もしかして現場で評価良くないのか?とすら思った。

年齢や経験的にも新人じゃないのに。

 

 

土木作業員のように体力勝負と思われるような人だって、昨今PC操作は器用に行うものである。

それが、IT業界でエンジニアを名乗って客先現場に赴いている人間が、ちょっとそれはないな……と思ってしまったのである。

 

「タイピングが遅いだけで他にとりえがあるならOKじゃん?」とかいう反論は受け付けない。

なぜなら、仕事道具としてど真ん中に存在するPCにおいて、タイピングがスムーズに出来てなかったら、資料作るのも遅い、プログラミングも遅い、メールやチャットも遅い、下手すりゃ"名前を付けて保存"でファイル名を書く時すら遅い……という感じで、そんなんでどこがエンジニアなん?ってなるやん。

 

シニアマネージャークラスの人で、もう引退寸前とかいう立場だったら、もはやオブザーバーみたいな状態でタイピングなんてそんなにやらないからね、とかいうケースもあるかもしれないけど、ボクがここで指している人はそういう人ではない。

バリバリの現場社員である。

 

 

ボクがこういう状態を憂いて、底上げのためにタイピング練習しましょうよって言うと、会社側の役職や役員は「いいね」って言うけど、練習する当の本人たちは概ね憂鬱になるのである。

まぁ、分かるけど……でも君たちのためじゃん……

 

 

そしてさらにふと思う。

彼らも最高のキーボードを手にしたら、タイピングしたくならないだろうか?と。

 

ブニュブニュ感満載のメンブレンキーボードしか使ったことない人に、静電容量無接点方式のキーボードや、押下圧抑えめのメカニカル赤軸や銀軸あたりのキーボードを触らせてみたら、突然タイピングに目覚めたりしないだろうか?とかね。

 

 

PC本体はかならず買い替えが発生するけど、キーボードに関してはそうとは限らない。

PCが10万円以上もするくせに買い替えが発生するのに対し、キーボードはクソ高いものでも3万円台なので、どう考えても最初から最高のキーボードを選ぶべきだと最近思うようになってきた。

 

まぁ、自分にあったやつを探すのがまた大変なんだけどな……

 

 

仕事またはプライベートでもタイピング作業が発生しているのに、e-typingのレベル判定がGood!に届いてないにも関わらず「これで十分」とか思ってる人がいたら、それは大いなる勘違いだということに気づいて欲しい。

 

 

そもそも、オフィスワークでも何でも、それを生業として行っているなら、もうそれはプロの仕事なんです。

プロのはずなのに「プロレベルには届きません」とかいう意味の分からない文言には首をかしげるしかないです。

 

キーボードで文章打ち込むような仕事をしているならば、タッチタイピングを完全に習得して、ぜひともGood!以上の判定が出せるよう目指すべきと思います。

ていうか、そのくらいだったら誰でも練習によって届くようになります。

 

上達したい、あるいは上達すべき立場にいるのに、モチベーションが……という人は、ぜひキーボードを最高と思うものに変えてください。

今使ってるキーボードがPCを買った時に付属してたやつとか、ノートPC本体のものとかだったら、それが本当に自分が使ってて心地よいキーボードなのかを見つめなおしてみると良いです。

 

「別に何とも思ってない」

 

という人が正にキーボードを変えてみると良い人です。

今すぐ大型の電気量販店に赴いて、前述した静電容量無接点方式やメカニカルキーボードに触れてみてください。

次元が違います……打ち心地が。

 

 

仕事してるのなら、それはプロです。

そして、プロならば、プロを自覚しましょう!

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