高市総理の発言によってバシー海峡がにわかに注目されるようになりました。実は日本にとっては台湾海峡よりはるかに重要なシーレーンのみならず、米国にとっては絶対に譲れないシーレーンがバシー海峡なのです。台湾海峡は水深が浅く潜水艦が発見されやすいので、アメリカの第7艦隊や日本の大型タンカーは深いバシー海峡を通ります。又、対岸にはフィリピンがあり、海上封鎖となれば日米比の3カ国の利害が関係します。今回の高市談話に敏感に反応したのがフィリピンで、台湾にはフィリピンからの大勢の出稼ぎ労働者がいるので、台湾有事となればフィリピンは無関係ではないとのコメントを出しました。そしてアメリカは台湾海峡の封鎖は黙認しても、バシー海峡は絶対に許さないでしょうからここに交渉の余地が生まれるのです。台湾海峡封鎖を認める代わりにバシー海峡の航行の自由を中国に認めさせる、つまり台湾周辺は既に中国が制海権を確立しつつあるのを、米国は暗に認めているのではないでしょうか。