朝起きて、すぐの義母が、

 

おばあちゃんはてなマークダルマさんはどうしたっけ?」

 

と、聞いてきた。

 

 

ダルマさんは、同居していた義父の母。

11年前、震災の前日に亡くなっている。

 

今、義父母が寝ている部屋は、元ダルマさんの部屋なので、

亡くなっていることは、合点がいったらしい。

 

けれども何の記憶もないので、

今度は、お葬式をちゃんとしたのかどうかを、気にし始めた。

 

 

 

 

 

続きです。

 

 

仕事に出掛ける嫁お母さんに向かって、

 

おばあちゃん「ねえ、お葬式って○○寺でやったの?私、全然、記憶にないんだけど…」

 

お母さん「ちゃんと義母が取り仕切ってやったから、心配しないで!行ってきます!」

 

 

認知症あるあるで、

周りがどんなに説明しても、信じてくれない。

自分の頭の中にないことは、信じられない。

 

今日一日、きっと義母は混乱したままで、

義姉に電話をしたり、証拠の書類を探したりするんだろうな~。

 

 

 

そう思って、仕事から帰宅すると…

 

義母、いたって普段通り。

 

むしろ、末娘とのやり取りを、楽しそうに語ってくれた。

 

おばあちゃん「今日、ハリネズミちゃんがね、~だったのよ(笑)」

 

お母さん「へえ…でさ、朝の話の続きなんだけど、悩んでたよね」

 

おばあちゃん「なにが?」

 

お母さん「いや、ダルマさんはどうしたんだっけ?って聞いてきて、

震災のことも、記憶にないって」

 

おばあちゃん「え?なんのこと?」

 

 

あれ?

今朝のこと、忘れてる?

もう、悩んでない?

 

 

お母さん「あー、うん。じゃあ蒸し返すことないね」

 

おばあちゃん「なに?なんのこと?」

 

お母さん「いや…朝、義母が”おばあちゃんってどうした?”って聞いてきたんだよ」

 

おばあちゃん「そんなこと言ったぁ?」

 

お母さんダルマさんといえば、次の命日は13回忌かも」

 

おばあちゃんひらめき電球「あ!命日は3月10日でしょ?ほら~ちゃんと、スルッと出てくる!」

 

 

朝のどんより魂とは大違いで、満面のドヤ顔ニヤリ

 

 

お母さん汗「うん、スルッと出て来たね。大丈夫だね」

 

 

 

朝にボケ具合が強まるのは、脳への血流が低下しているためで、

これも、認知症あるある、らしい。

 

 

そして、最近は、

数分おきに同じ話をするぐらい、記憶は残らないので、

朝の爆弾発言を覚えてなくても、不思議ではない。

 

 

ムダに一日中悩んだりしなくて、よっぽど良かった笑