★★★☆☆(星3)
<My Opinion>
専門が異なる10人の中国研究者が章毎に現代中国の諸問題と解決への提言を行っている。それに加えて、「視点・提言」として別の5人の識者からの意見も載せている。編者である国文良成氏の力なのだろう、新書ながらも寄稿者が豪華である。下記※印がついているのは「視点・提言」の寄稿者。
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国分良成(こくぶん・りょうせい)
慶應義塾大学教授。現代中国論・東アジア国際関係。
清水美和(しみず・よしかず)
中日新聞社(東京新聞)論説主幹。
唐 亮(とう・りょう)
早稲田大学政経学部教授。中国政治論。
※緒方貞子(おがた・さだこ)
独立行政法人国際協力機構理事長。元国連難民高等弁務官。
浅野 亮(あさの・りょう)
同志社大学法学部政治学科教授。現代中国論(安全保障)。
※五百旗頭真(いおきべ・まこと)
防衛大学校長。神戸大学名誉教授。新日中友好21世紀委員会前委員。日本政治外交史。
小嶋華津子(こじま・かずこ)
筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授。現代中国政治。
星野昌裕(ほしの・まさひろ)
南山大学総合政策学部准教授。現代中国政治論。
※エズラ・ヴォーゲル(Ezra Feivel Vogel)
ハーヴァード大学名誉教授。社会学・東アジア研究。
高橋伸夫(たかはし・のぶお)
慶應義塾大学法学部教授。中国現代政治史。
※小林陽太郎(こばやし・ようたろう)
富士ゼロックス株式会社元取締役会長。新日中友好21世紀委員会前日本側座長、三極委員会アジア太平洋委員会委員長など。
田中 修(たなか・おさむ)
日中産学官交流機構特別委員。現代中国経済論。
丸川知雄(まるかわ・ともお)
東京大学社会科学研究所教授。中国経済。
※ジョセフ・ナイ(Joseph Nye, Jr.)
ハーヴァード大学教授。国際政治学。
田中 均(たなか・ひとし)
1947年生まれ。元外務審議官。(株)日本総合研究所・国際戦略研究所理事長。
岩波書店HP
より
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これだけの著者を集めたのなら、ハードカバーで出版すれば良かったのではないかという印象。新書で出版するにせよ、せめて数冊に分ける工夫ができたのでないか。各章共に踏み込んだ内容に入る前にその章が終わってしまい肩透かしをくらったような気になる。新書では確かに限界の記述量であるが、そもそも新書にこだわる必要があったのか最後まで疑問だった。
最後に国分良成氏の中国研究に対する本質的を捉えた文章をメモして読了。
<Memo>
正直にいえば、中国研究の醍醐味は縦横無尽の想像力にある。中国研究は絶えず資料やデータの不足に悩まされる。いうまでもなくそれは政治体制と関係している。近年改善傾向にあるとはいえ、決定的に重要な資料はすべて中国共産党の奥の院に封印されている。したがって、中国研究でわれわれが本当に確認できる事実は半分、あとの半分はその事実にもとづく想像力の世界である。しかしその想像力の部分にこそ、中国研究の真の醍醐味があるのである。(P227 国分良成)
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