岡野玲子の陰陽師画集。
陰陽師と言えば夢枕漠の原作とその映画が有名ですが岡野玲子の漫画は途中まで夢枕漠の原作に忠実に描いていたが後半から彼女自身の霊的フィールドワークによって別次元に飛翔した。
ところがエンターテイメントとしての漫画の領域をはるかに超えた為に漫画ファンからは評判はすこぶる悪かった。
精神世界本に例えると「聖なる預言」辺りなら許されるけど「カスタネダ」辺りまで行くと許されないって何なのそれ。
陰陽師の映画もそうでしたが結局、勧善懲悪で陰陽師のシンボルも術も悪を封印する為に使われるって本当に支配者の論理で塗り固められてて面白くなかった。
岡野玲子の漫画の中では陰陽師は悪を懲らしめるヒーローとしては存在しない。
あくまでも一人の陰陽師職人として天地に身を捧げる当たり前の人間の姿が描かれるのみである。
そこで全ての霊的シンボルは
詩になり唄になり楽(音楽)になる。