先週6/27(日)、三好市池田町の旧・馬場小学校(現ウマバ・スクールコテージ)にて、シンガーソングライター皆谷尚美さんの『思い出コンサート』第三弾が開催されました!
スタジオサークルも急遽、撮影のために参戦させていただきましたので、当日のようすをダイジェストでレポートします。
徳島のシンガーソングライター
皆谷 尚美 かいたに なおみ
プロフィールはこちら
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https://www.facebook.com/naomi.kaitani/
YouTube:皆谷尚美 公式チャンネル
https://www.youtube.com/user/703SINGER/videos
SOUNDCLOUD
https://soundcloud.com/naomi_kaitani
【初のDVD発売!】
皆谷尚美ライブDVD&Blu-ray
『Birthday Live 2020.8.11』
芸歴21年目にして、初の映像作品ができました。
2020年8月11日に開催したオンラインライブ。ピアノ一本ガチで歌っております。
笑いありミスありアクシデントあり、きっと感動もありありのアリ!
Blu-ray /DVD ¥3,000(税込)
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naomin_blue@yahoo.co.jp
皆谷尚美 7th album
『この道〜風のメロディ〜』
¥3,000(税込)
収録曲
1.百年愛歌
2.インディゴ
3.この道
4.river
5.遠いこの街で
6.おかえりのうた
7.この世界の片隅で
8.この風と共に
9.sunset river
[皆谷尚美 レギュラー出演中!]
ナオミの夢ラジオ
四国放送ラジオ(1269kHz/93MHz)
毎週金曜 23:30〜24:00 (再放送:毎週月曜19:00〜19:30)
お便りはこちらまで → yume@jrt.jp
ラジオ大福 (火曜日アシスタント)
四国放送ラジオ(1269kHz/93MHz)
毎週月〜金 8:30〜11:40
パーソナリティー 保岡栄二(月〜木曜) 森本真司(金曜)
お便りはこちらまで → daifuku@jrt.jp
番組HP= http://www2.jrt.co.jp/cgi-bin3/daifuku/
明光義塾presents
増田塾長のMANABIYA (毎月第四週目・『皆谷尚美の音塾』)
B・FM エフエムびざん(79.1Mhz)
毎週火曜17:30~18:00 〈再放送〉毎週木曜19:00
パーソナリティ 増田文治
お便りはこちらまで→ request@bfm.jp
https://www.youtube.com/channel/UCpU7EjjBAKZQ2ykLizBqLoQ/videos
エッセイ
徳島の月刊タウンマガジン・Geen(ジーン)にて連載されていたエッセイが日刊あわわにて再掲中!
https://www.awaawa.com/tag/皆谷尚美のひとり酒、カウンターめぐり
まいにちぴあの 家飲み編 (YouTube)
前代未聞の”酒とピアノの日々”。名曲弾き語りからの名酒紹介企画、絶賛更新中!
https://www.youtube.com/user/703SINGER/videos
(以下本文、敬称略)
廃校に置き去りにされたピアノを使い、再びその音色を奏でて地域の人々へ音楽を届けるというライブ企画『思い出コンサート』。
今から6年前、休校となった牟岐小学校で開催された動物福祉のイベント『いぬねこおんがく会』に出演した際、埃を被ったグランドピアノを見て大きなショックを受けたという皆谷。
幼少期から現在に至るまで、ピアノとともに人生を歩み音楽を紡いできた彼女にとって、
かつて数えきれないメロディを奏でてきた学校の大きな大きなピアノは、何よりもリスペクトすべき存在に違いない。
「誰も来ない学校でただ朽ちていくだけのピアノを見るのは、ミュージシャンとして耐えられなかった」
という彼女の心の痛みから着想され結実したこのライブ・プロジェクトは、今年4月の開催から数え、今回で早や3回目を迎えることとなった。
第三弾となる今回の舞台は、県西部へひとっとび。
四国のほぼ中心に位置することから、”四国のへそ”とも呼ばれる徳島県三好市池田町にある山間の旧・馬場(うまば)小学校である。
平成25年に廃校となったこの場所は、三好市のまちづくりの一環として「一般社団法人三好みらい創造推進協議会」が校舎内をリノベーションし、6月からはウマバ・スクールコテージとして新しくオープンとなった。
チェックインからアウトまで利用はほぼすべてセルフサービスとなっており、
みんなで一緒にさまざまな体験を作り上げることができる空間である。
企業の研修や合宿、はたまたレクリエーションなど”ワーケーション(仕事"work"と休暇"vacation"を合わせた造語)”はもちろんのこと、
体育館でのスポーツ利用や、家族や友人たちでのキャンプ利用など、
小学校というステータスを存分に生かした使い道がいろいろと考えられそうだ。
外のウッドデッキへ出ると、池田の街並みが眼下に広がるパノラマの絶景。
お天気によっては雲海が広がることもあるそうで、天空の大自然に抱かれながらゆったりと時間を堪能できること間違いない。
建物の北側には深い山々が連なり、野鳥や野生動物たちの息吹をどことなく感じる。
(校庭の一角には、小動物たちが景色を楽しめるよう小屋が設置されている!)
ウマバ・スクールコテージ
徳島県三好市池田町白地ウマバ 464番地
ホームページ
コロナ禍でのイベント開催についてはまだまだ賛否両論ある時期ではあるが、
この『思い出コンサート』に関しては、体育館というロケーションが感染症対策について大きなメリットとなる。
窓や入り口を開放することで充分な換気が可能なこと、
座席の配置が自由なためしっかりとソーシャルディスタンスを保てること、
そして基本的にその会場周辺の地元民が観客の中心であるということ、
必然的にさまざまな部分で”しぜんに”コロナ対策を実施できるのである。
なによりも、かつての学童時代を過ごした体育館という懐かしの場所で音楽とともに過ごすひとときは、
何にも変えがたいプレミアムな体験になることうけあいである。
今回のコンサートにおける皆谷の相棒は、年季の入ったグランドピアノ。
漆黒のボディのあちこちに年相応のスレや塗装のかすれがあるものの、その大きさと存在感は当時のまんま、悠久の歴史を過ごしてきた貫禄がある。
なんと調律師が5時間をも費やして、ひたすら徹底的にメンテナンスしたという。
職人の矜持、そして気合いと根性に拍手を送りたい。
スタジオサークルは都合により途中からの撮影参戦。
徳島自動車道・井川池田インターで降り、すぐに四国中央橋を北岸へ渡って山道を西方向へ15分ほど進む。
森深い集落へ登っていくと、山道の路上で駐車整理をしているコンサートのスタッフに誘導されて、無事に会場へ。
校庭の駐車場に入りきらなかった観客たちの車は、山道の先にまで溢れていた。
このカオスもまたローカルライブの醍醐味のひとつである。
体育館は観客ギッチリの満員御礼、もちろん適切な距離と空間を開けつつもいわゆる”満タン”の状態。
地元のケーブルテレビや新聞記者も駆けつけていて、またまたこの『思い出コンサート』のニュースバリューの高さが窺い知れる。
コンサートは前半戦の「CMメドレー」が進行中。
企業のテーマソングやコマーシャル用の曲など、皆谷が今までに制作したCM作品を紹介するコーナーである。
徳島県民にとってはおなじみの会社やお店の名前が次々と飛び出し、なんだか嬉しい気分になると同時に、わずか数十秒の間に企業や商店の世界観を閉じ込めるCM音楽の面白さにも気づく。
デビュー当時の東京時代に吉野川をイメージして作られたという「river」は、ゆったりとしたテンポと穏やかなメロディで会場を満たす。
この曲は1st『うたうたいのたましい』(2004)に収録されたのち、7thアルバム『この道』(2019)で再び弾き語りのセルフカバーにて再演されている。
目下に流れる大いなる吉野川、そして懐の深い山々に抱かれる光景に「(新しい)音楽のインスピレーションを受けて帰れそうです」と感銘を受ける皆谷。
豊かな自然の情景から湧き出るイメージやムードは、皆谷にとっていちばんのクリエイティビティの源なのであろう。
曲の終わりには「ちょっと硬かったんですが、だいぶ身体がほぐれてきました」という言葉も。
続いては近年のライブ定番曲であり、ファンも多い「おかえりのうた」。
グランドピアノの豊潤な音色でハートフルな歌詞と旋律を歌い上げる。
あたたかな空気に包まれる中、「思い出コンサート」における定番とも言える「懐かしの唱歌」コーナーへ。
手元の歌詞カードを見ながら、皆谷の歌とピアノに合わせて「ふるさと」「茶摘み」「夏は来ぬ」の3曲を静かに歌う観客。
皆谷の伴奏はとてもモダンかつおしゃれなアレンジで、ついつい口ずさみたくなるような軽快さに溢れていた。
唱歌コーナーのあとは再び皆谷の曲、7thアルバムから「この世界の片隅で」。
広島県・呉市を舞台にした「この世界の片隅に」というアニメーション映画を見た皆谷が、
戦時中に生きる人々の生きざまや価値感にカルチャーショックを受けて書き上げた壮大なバラードである。
そしてその後は、東京から徳島の朝焼けを想いイメージしながら作ったという「インディゴ」、
さらに1999年に『劇場版カードキャプターさくら』主題歌としてリリースされたメジャーデビュー曲「遠いこの街で」、
皆谷尚美の代表作であり王道中の王道ナンバーが立て続けに披露される。
オリジナルソングの最後は「このまちとくしま」。
徳島県民みんなが知ってて歌える、そして長く愛され歌い続けられるような曲を、という思いで作られた阿波弁満載の曲だ。
”スカイ!”や”ピース!”といったコール&レスポンスを楽しむため、演奏前に軽く観客と練習を行う皆谷。
「あ、みなさん英語、大丈夫ですか?」とシャレで気遣いする場面には思わず笑いが。
そしていよいよコンサートのハイライトである「馬場小学校 校歌」。
威勢の良いイントロに導かれるかのごとく、みんなの合唱がスタート。
前向きでポジティブなムードのメロディーは、元気がみなぎるような活力に溢れている。
そこからさらにスペシャルナンバーとして「池田高校 校歌」も披露。
池田町の池田高校といえば、故・蔦監督率いる野球部が甲子園常勝高として全国的に有名であり、
その校歌は町民全員のみならず徳島の高校野球ファンなら誰もが歌えるという逸話がある。
そんな粋なサプライズの一曲に、会場内の歌声とボルテージがいっきにヒートアップ。
もちろん歌詞カードはなし、である。
校歌が終わるやいなや、間髪入れずたたみかけるように「上を向いて歩こう」がスタート。
ステップを踏みながら歌いたくなるポップでアップテンポなアレンジに、
オーディエンスの手拍子もどんどん熱く大きくなったところで、コンサートは盛大なエンディングを迎えた。
…と思いきや、ここで終わらなかった。
ステージ下手にはけた皆谷に向かって、さらなるアンコールを求め手拍子を続ける観客。
再び舞台へ出てきた皆谷は「マジか!!」と一言。
驚きの表情を見せつつも、ピアノ前に座ってにこやかな表情で再び演奏を始める。
正真正銘のラストとして「涙そうそう」が披露された。
この日の皆谷尚美のパフォーマンスは、歌にも演奏にも、いつも以上にどこか並々ならぬ気迫と勢いに満ちていた。
今回使用したグランドピアノは長年眠っていたぶん、事前に徹底した調律やメンテナンスが行われたものの、
やはり本番途中でダメになる鍵盤や弦があったりと、観客からは見えない舞台裏でピアノとの激しい鍔迫り合い(つばぜりあい)があったそうだ。
本人曰く「あんた、リハのときと様子が違うやん〜!」という心の叫びとともに、
ノンストップのコンサート中にもピアノに寄り添い、なだめ、折り合いをつけ、ピアノのご機嫌を自分のパフォーマンスへとたぐり寄せていく。
そんな皆谷尚美とグランドピアノの無言の駆け引きが、今回のライブに大きなエネルギーを与えたに違いない。
コンサートも、ピアノも、1つとして同じものはない”生モノ”なのである。
「時が止まった場所で人を再び繋ぎ、またみんなで集まれる場所にできればいいなと思う」と、
ライブ後の夜にYouTube配信された打ち上げで語っていた皆谷。
『思い出コンサート』という企画は、単なる商業目線のイベントやパフォーマンスではなく、
地域の人々や関係者たちとともに一丸となって作り上げる、本当の意味での地域振興のひとつなのである。
廃校に眠るピアノを見て心を痛め、それをどうにかできないかというピアニストとしてのピュアな想い。
コロナ禍で音楽活動がストップし、今までどおりの活動を制限された音楽家たちが再びどうにか動き始める方法はないか、という焦燥感。
思い出コンサートは、そんな課題を鮮やかにクリアし、地域の人々をあたたかく繋ぐ素晴らしいソリューションである。
20年以上に渡って活躍を続ける皆谷尚美のミュージシャンシップと優しさ、そこに賛同し集まる人々との出会いにより、これからも各地でたくさん素敵なコンサートが開催されるに違いない。
思い出コンサート第四弾は果たしてどの学校が舞台となるか、またまた今後の続報に期待しよう。
なお、この「思い出コンサート」が開催できそうな閉校・休校中の学校の情報や、企画実施に向けてご縁を繋げそうな学校関係者の方などがいれば、ぜひ情報をお寄せいただければ幸いである。
皆谷尚美またはスタジオサークルへ、いつでもお気軽にご連絡を。
皆谷尚美
naomin_blue@yahoo.co.jp
スタジオサークル
090-9770-3425
info@studio-circle.com
<セットリスト>
皆谷尚美
『思い出コンサート@馬場小学校』 vol.3
2021.6.27(日)
ウマバ・スクールコテージ (旧・馬場小学校)/徳島県三好市池田町
01. はじめましてのうた
02. 百年愛歌
03. ひとりの世界で
04. CMメドレー
05. river
06. おかえりのうた
07. 懐かしの唱歌 (ふるさと〜茶摘み〜夏は来ぬ)
08. この世界の片隅で
09. インディゴ
10. 遠いこの街で
11. このまちとくしま
12. 馬場小学校 校歌 ( + 池田高校 校歌)
13. 上を向いて歩こう (cover.)
アンコール:
14. 涙そうそう (cover.)
[出演]
うたとピアノ
皆谷尚美
[STAFF]
音響/
三芳菊
撮影/
松久保諒(photo studio おおきくなあれ。)
下塚潤一(スタジオサークル)
佐藤公美子(スタジオサークル)
スタジオサークル
年中無休/10:00〜20:00
徳島県徳島市北常三島町3-40
https://www.instagram.com/studio_circle.0/
☆ホームページ
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https://studio-circle.com/calendar/
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