光子って粒子であったり波であったり
不思議な現象をまとったもので
イメージし難いです。

粒子であったり波であったりの様子を
博士が学生に語る形で
簡単に説明された記事がありました。
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・光子は結局、粒子なのか? それとも波なのか?


光には、
それ以上分散できない
「エネルギーの最小単位のかたまり」
があり、
これを
「光子(または光量子)」
とよぶ(2-a)。

ただし、
光子は純な粒子ではない。

光源の先に二重スリット板
(二つの細いすき間があいた板)と
写真乾板のスクリーンを置き、
光子を一つずつ飛ばす
実験を考えよう(2-b)。

光子が単純な粒子であれば、
スリットのまっすぐ先にしか
到達できないはずだ
(図の白い矢印の先)。

しかし光子の発射を
多数回くりかえすと、
「干渉縞」とよばれる
独特な明暗のしま模様が
スクリーンにあらわれる。

二重スリット実験で
干渉があらわれるのは
波の性質であり、
これは光子が
波の性質をもつことの証拠である。

スリットAを通った光子の波と、
スリットBを通った光子の波が
重なり合って強め合った
スクリーン上の場所は明るくなり、
二つの波が
弱め合った場所は暗くなる。

明るい場所では
二つの波の山と山が重なって
振幅の大きい波になり、
暗い場所では
二つの波の山と谷が重なって
振幅が小さい
(または振幅ゼロの)
波になっている。


【博士】
光は波だと考えられてきましたが、
1905年、
アルバート・アインシュタインは
「光には、
 それ以上分割できない
 エネルギーの最小単位の
 かたまり(光量子)がある」
とする仮説を発表しました。

これは量子論の黎明期で
最も重要な仮説の一つです。

光量子は今では「光子」
とよばれています。

光は粒子の性質も
もっていたのです(2-a)。


【学生】
光子は野球のボールの
ような物でしょうか?


【博士】
そうではありません。

【光子は単純な粒子でもなく、
 単純な波でもありません。
 粒子のような性質をもち、
 同時に波のような性質をもつ何物かです。
 これを「波と粒子の二面性」
 といいます。】

マクロな世界では、
粒子と波の性質を
合わせもつような物体は
通常存在しないので、
頭の中でイメージすることは
大変むずかしいですが、
光子とはそんな
摩訶不思議な存在なのです。


【学生】
光子は単純な粒子と
何がちがうのですか?


【博士】
2-bのような
実験を考えましょう。

光源の先に板があり、
2本の細いすき間(スリット)が
あいています。

その板の先には、
光が当たると感光して
跡が残る写真乾板の
スクリーンを置いておきます。

この実験の要点は
光源の出力を調節し、
光子が一つずつ飛びだす
ようにすることです。

さて、
光子の発射を
多数回くりかえすと、
スクリーンには
どのような模様が
できるでしょうか?


【学生】
光子を野球のボールのような
単純な粒子だと考えると、
スリットの真後ろだけが
明るくなると思いますが?


【博士】
そうではありません。

実際にこのような実験を行ってみると、
独特な明暗のしま模様ができます。

これは「干渉編」とよばれます。

干渉縞をつくるのは
波特有の性質ですから、
光子は波の性質を
もつことになります。

二重スリットの先で
一つの光子は二つの波となり、
その二つの波が重なって、
強め合ったり
弱め合ったりすることで、
スクリーン上に明暗の
しま模様ができるわけです。


【学生】
何とも不思議ですね。


【博士】
マクロな世界の常識からすると
信じがたいことですが、
干渉縞があらわれるということは
一つの光子が波のようにふるまい、
二つのスリットの両方を
通過したと考えざるをえません。

二重スリットの先では、
光子の二つの波が
共存しているのです。


【学生】
確かに光子を
単純な粒子と考えると、
この実験結果を
説明できそうにありませんね・・・。


【博士】
このように

【光子は「波と粒子の二面性」をもちますが、
 ミクロな世界では、
 電子など、
 あらゆるものが波と粒子の
 二面性をもちます。】

質量が大きくなるほど、
波の性質は目立たなくなりますが、
分子レベル(C60など)でも
上と同等な実験で、
波の性質が確かめられています。

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光子って摩訶不思議な存在ってことが
解りました。

そんな摩訶不思議な
二面性が支配している世界に
私たちは生きているから
二面性を持つのは必然なんでしょうかね

粒子=デジタル人間?
 波=アナログ人間?