毎日暑くてあせの匂いが気になりますが、
家にいると家の中の匂いも気になります。

今は来客もなくなって、
気にかけなくても良いかなとも思いますけど、
家の中にこもる様々な悪臭の成分を、
一つ一つ分析した記事があり、
年末の大掃除の時には取り入れようかなって
思いました。

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同じ家の中でも、
それぞれの場所には独特のにおいがあります。

下駄箱では靴のむっとするにおい、
トイレでは金木犀のにおい?(笑)
台所では調理のにおいや生ごみのにおい、
ペットを飼っていたら
ペットのにおいがすることもあるでしょう。


●においの正体は気体となった化学物質である

私たちはどうやって
おいを感じているのでしょう。

においの正体は、
においの元から気体となって
放出されるさまざまな分子です。

この分子は、
私たちの鼻の奥の粘膜(嗅粘膜)に届きます。

ここには、
におい分子を受け取る細胞(嗅細胞)が並んでおり、
におい分子を受け取ると、
その刺激を電気信号にかえます。

この信号は神経細胞を介して脳へ伝わり、
処理されます。

こうして私たちはにおいを
認識することができるのです。


におい分子は、
20万~40万種ほどあるといわれ、
におい分子ごとに、
受け取る細胞はことなっています。

私たちはたいてい、
複数のにおい分子の組み合わせを
情報として受け取り、
「一つのにおい」として感じています。

においの質や強さは、
におい分子の含む元素、
におい分子の大きさや形が決めます。


一口ににおいといっても、
よいにおいと感じるものもあれば、
悪いにおいと感じるものもあります。

このにおいの感じ方は、
におい分子の濃度によってことなります。

たとえ同じ分子であっても、
濃度によって、
においの質が変化するのです。


たとえば、
バラやジャスミンなどの花のにおいは、
通常私たちがかぐような濃度であれば
よいにおいと感じられます。

しかし、
ある濃度まで濃くなると悪臭となります。

逆に、
スカンクのおなら(厳密には液体の噴射)
のにおいは悪臭として知られるが、
薄い濃度でかぐと
清涼感のあるよいにおいになるのです。


また、
においの感じ方には生活習慣も関係しています。

私たちが靴下のにおいだと感じて
敬遠するにおいでも、
北極に住む先住民にとっては、
彼らが食べるクジラの生肉料理の
においに似ているため、
よいにおいに感じるといいます。


また、
同じ濃度のにおいをかぎつづけていると、
そのにいを認識しなくなります(順応)。

自分の家のにおいや体臭、
香水のにおいなどを感じなくなるのは
その例です。


●部屋のにおい分子は微生物によってつくられる

部屋の中のにおい分子の多くは、
細菌やカビといった微生物によって
つくられています。

これらが栄養を分解するときに、
悪臭のにおい分子が発生します。

カビにいたっては、
成長するときに自身の体からも
におい分子を発します(カビくささ)。

トイレのにおいについていえば、
便の悪臭は、
大腸で、細菌により食物が
分解されたことによるにおいです。

また、
尿のアンモニア臭は、
便器などに残った尿が細菌に分解されて
アンモニアを発生させるために生じます。



下駄箱のにおい分子は、
細菌が私たちの靴に残った皮脂を
分解して生じる「イソ吉草酸」という脂肪酸です。

台所の生ごみ臭も、
食物を細菌が分解するために生じる腐敗臭です。


●におい分子は中和、吸着、酸化させて
 除くことができる

悪臭を防ぐには、
においの元を断つのが一番よいです。

においをつくる原因は、
主に細菌やカビにあるため、
温度や湿度などの環境を調節したり、
殺菌・殺カビ剤であるアルコールや
次亜塩素酸ソーダなどを使って、
これらの活動を止める方法が有効と言われます。

消臭のために使われている方法としては、

・化学的方法
 (におい分子を中和したり、
 酸化させて無臭の分子にする)、

・物理的方法
 (におい分子を吸着させたり、包みこむ)、

・生物的方法
 (微生物によるにおい分子の分解など)、

・感覚的方法
 (芳香剤を使って悪臭をごまかす方法。
 マスキングとよぶ)

があります。

マスキングは
最も多く商品化されている消臭方法ですが、
人によっては、
芳香剤を逆に不快に感じることもあるようです。

におい分子を中和する物質は、
アルカリ性物質としては重曹
(粉、水にとけたもの)が、

酸性物質としては
水にとけたクエン酸が使えます。

トイレでは、
便から硫化水素といった酸性のにおい分子が、
尿からアンモニアといった
アルカリ性のにおい分子が出ているため、
重曹とクエン酸の両方を
使うのがよいと考えられます。

また、
下駄箱の靴にこもる汗は、
酸性なので重曹を、

台所の生ごみで最もにおいがきついと
いわれる魚の生ごみ臭は、
アルカリ性なのでクエン酸を

使うとよいと考えられます。


におい分子を吸着させる有効な物質には、
活性炭があります。

活性炭は、
ヤシ殻などを加熱して炭化させたものであり、
多孔質なので1グラムの表面積が
数百平方メートルもあります。

ここれはテニスコート1~2面分の広さです。

ここに、
におい分子が入りこんでいくのです。

活性炭は、
あらゆる性質のにおい分子を吸着させるので、
酸性、中性、アルカリ性など、
さまざまな性質のにおい分子があるところ、
たとえば冷蔵庫などに置いておくとよいです。

ただし、
吸着する場所がなくなると、
それ以上におい分子を
吸着させることができなくなるため、
交換が必要になります。

酸化させる方法では、
さまざまな方法で生じさせた活性酸素を使い、
におい分子を酸化分解します。

これらの装置は空気清浄機やエアコン、
冷蔵庫に取りつけられている場合があります。

よごれも悪臭も、
その正体がわかれば、
おのずと除き方がみえてくるものです。

今年の年末はぜひ、
本誌を片手に家のよごれを分析して、
掃除の対策を立ててみてほしい。

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いろいろな匂いがあって、
対処法も様々でした。

タバコは吸わないので、
あまり汚れないかなって思っていたけど、
気付かないうちに汚れは進んでいるようです。
大掃除の時には、
キレイさっぱり汚れを落としましょう。

さて、年末まで覚えていられるでしょうか?
記憶がキレイさっぱり落ちているかも(笑)