古い技術雑誌を引っ張り出しています。

「星座の面積」について
面白い記事がありましたので
ちょっと紹介します。


星座は、もともと目立つ星を結んで、
いろいろな動物などに
見立てたのがはじまりです。

その原型は今から5000年ほど前です。

古代文明発祥の地、
大河チグリス・ユーフラテス川流域の
メソポタミア地方(現在のイラクあたり)
でつくられたといわれています。

それらの星座は、
地中海東部沿岸で貿易をしていた
フェニキア人を通じてギリシアに伝わり、
神話と結びつきました。


さらにローマから西欧へと伝わったが、
そこでも星座はあくまで目立つ星を
つなげたものであり、
星座どうしの境界線は明確ではありませんでした。

大航海時代をむかえた15世紀以降、
それまで見えなかった南半球の夜空にも
星座がえがかれるようになりました。

望遠鏡や望遠鏡、羅針盤、炉、コンパスなどの
最新の科学機器や、
カメレオン、とびうお、かじきといった
南半球のめずらしい動物たちが星座となりました。

さらに北半球でも、
星座と星座の間を埋めるように
新しい星座がつくられていきました。


ですが、
イギリス王だったジョージ王朝を
たたえたジョージなど、
国ごとに別々の星座がつくられるようになり、
しだいに星空は混雑してきました。

そこで国際天文学連合は、
全世界で共通の星座システムをつくるべく、
れまでの星座を整理しました。

全天のすべての領域を、
赤緯・赤径に平行な線で区切り、
88の星座をつくりだしました。


つまり、
夜空のあらゆる場所が、
何らかの星座に属していることになります。

これが1930年に出版・公表された
現在の88星座です。




星座どうしの境界線が明確になったことで、
星座の面積が定義され、
星座の大小が定量的に
比較できるようになりました。

最も大きい面積をもつ星座は、
日本では春先になると東から上ってくる、
うみへび座です。



1300平方度と面積も大きいが、
長さも尋常ではありません。

なにしろ、その頭が真南を通過してから、
しっぽの先が通過するまで、
なんと延々7時間もかかります。

ただし、面積が大きな割には、
あまり目だちません。


明るい星が少ないうえ、
東西に長いので、
それぞれの星を結ぶ線を
思いえがきにくいためです。

最も明るいオレンジ色の2等星、
アルファードも、
その名前が「孤独な星」という意味をもつほど、
近くには明るい星がありません。

ちなみに、
ギリシア神話に登場する海蛇は、
女神へーラが育てあげた
九つの頭を持つ怪獣であり、
勇着ヘラクレスに
退治されることになっています。

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星座と言えばギリシャ神話と
結び付けられがちですけど、
日本の夏と言えば、七夕ですよね🎋
梅雨空の毎日が続きますが、
今年の七夕は晴れるかな~