古い技術雑誌を引っ張り出しています。

「高齢期の健康」について
面白い記事がありました。


●75歳以降は老年症候群に注意

軽い生活機能の低下が見られる段階から、
ポイントを押さえて集中的に
予防対策を行うことで、
介護予防に大きな効果があることがわかった。

だが、
1週間に1~2回の運動で
そんなで効き目があるかと
疑問を持つ人もいるだろう。

その背景には、
高齢者の健康に対する
誤った思い込みがありそうだ。


グラフに示した要介護の原因を見てほしい。



65~74歳の前期高齢者と75歳以上の
後期高齢者を比較すると、
はっきりとした違いが見えてくる。

前期高齢者では脳卒中などの
「脳血管疾患」が最も多いが、
後期高齢者ではその割合は半減し、

代わって
「転倒・骨折」「高齢による衰弱」「認知症」
の3つが半数以上を占める。

これらは老年症候群とよばれる症状で、
超高齢者にとってはいわゆる
寝たきりの原因になりやすい。

とくに女性の場合はこの傾向が顕著だ。


後期高齢者では生活習慣病よりも
老年症候群の問題が大きくなってくる。

高齢者の健康改善に取り組むには、
老年期を一括りにせず、
ライフステージにあわせて対応する必要がある。


●相矛盾するデータも

健康にいいことは
何でも試してみたい!
という人もいるかもしれない。

だが基礎研究で効果が出たからといって、
そのまま人に応用できない例は多い。


一番わかりやすいのはカロリー制限だ。

動物実験では通常の食事量の60%程度に抑えると
最も長寿効果が高いとされている。

これを人に当てはめると、
1日の平均摂取カロリーを
2500キロカロリーと仮定した場合、
1500キロカロリーが目標値になる。

糖尿病の治療食として
用いられる程度のカロリー量なので、
非現実的な数値ではない。

だが一般の人が必須栄養素の摂取量も
計算せずにやみくもにまねると、
低栄養状態に陥ったり、
神経性食欲不振症を引き起こしたりして
健康を害するおそれがある。


また生理活性物質の場合、
多い人と少ない人のそれぞれに別の長所が
見つかるという例もある。

アディポネクチンは
超高齢者では高い値を示す人が多く、
特徴的な長寿マーカーだ。

ところが調べた結果、
アディポネクチン量が低い高齢者のほうが
膝伸展筋力、
歩行速度ともに優れているというデータが出た。

似たようなことはIGF-1にもいえる。

一般にはIGF-1が低いほど長寿の傾向があるが、
高いほうが高齢になっても骨折しにくいという
メリットも認められる。

こうした事例を見ると、
1つの結果だけを信じ込むことは
いかにリスクが大きいかがわかるだろう。


●長寿には努力が必要

老化を個人レベルでみると、
年を取るほどばらつきが大きくなる。

クラス会などで久しぶりに
昔の仲間と顔を合わせたとき、
個人差を実感する人も多いと思う。

遺伝的要因も環境要因も違う以上、
集団統計から自分の将来を
推測するのは無理がある。

それよりも、
現時点での身の回りの健康データをもとに
高齢期の姿を予測する方が
はるかに科学的ではないだろうか。


まず生活習慣病の有無、飲酒や喫煙の習慣、
定期的に運動をしているかといった
自分自身の健康データのチェック。

次に役立つのは両親の健康状態だろう。

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健康的といわれることをやみくもにするのも
考えものですね🤔

後期高齢になったらケガ予防にシフトです👍

ムリなく、ストレスなく、自分にあった
健康法を見つけて、時にはサボりながら💦
ノンビリと衰弱に抗っていたいものです。