古い技術雑誌を引っ張り出しています。

書かれていたエッセイを読み返してみると、
筋肉痛について、なるほどと思いましたので、
簡単にご紹介。


「筋肉痛が遅く出るのは年を取った証拠だ」
って言われることがありますけど、

こんな実験結果があるそうです。

20代と70代の人にダンベルを使って伸張性運動を
行ってもらったところ、
どちらの年代でも
筋肉痛は翌日に生じ、数日間つづいたという。
高齢者で筋肉痛が遅く出ることは、
この実験からは確認されなかった。


「伸張性運動」とは、
ダンベルをゆっくり下げるときの筋肉の長さが
長くなる運動で、
ダンベルを持ち上げるときの筋肉が縮まる
運動は「短縮性運動」というそうです。


筋肉痛はこの伸張性運動でおき、
短縮性運動ではほとんどおきず、 
階段の上り(短縮性運動)よりも下り(伸張性運動)
の方が筋肉痛になりやすいそうです。


なぜ伸張性運動で筋肉痛が生じるのかは、
完全に解明されてはいませんが、
最も有力な説は、
筋肉を構成する筋線維の
微細構造や結合組織が損傷し、それにともなって
炎症がおきるためと言われています。



伸張性運動をくりかえし行うと、
筋線維や結合組織に微細な傷がつきます。

筋線維の細胞膜についた傷から
カルシウムイオンが流れこんで
細胞内で濃度が高まると、
タンパク質や細胞膜をこわす酵素が活性化し、
傷をさらに悪化させてしまいます。

次に、傷の修復や死んだ細胞の除去のために
免疫細胞がはたらきます。
このはたらきが「炎症」です。

炎症にともなうはれや熱、化学物質の蓄積が 
痛みを感じる神経を刺激し、
脳に「筋肉の痛み」を伝えます。

こうしたはれなどは数日後に
ピークをむかえるため、
そのころ痛みが最大になります。


ではなぜ「年を取ると筋肉痛が遅く出る」と
感じる人がいるのだろうか?

「若いときには、運動中やその直後に 
筋肉痛がおきるような運動をすることが
多いのかもしれません」

このタイプの筋肉痛は、
遅発性筋肉痛とはしくみがちがいます。


たとえば、マラソンや長時間にわたる球技スポーツ
がこれにあたります。

運動中に筋肉の血流が不足したり、 
内部の力が高まったりして、
痛みを感じる神経が刺激されます。

さらに、若い人はふだんの運動量が多いため、
遅発性筋肉痛にはなりにくいとも考えられます。


それにくらべて年を取ると、
一般的に運動不足になりやすいですし。
若いときとは行う運動の種類が
ちがっていることもあるかも知れません。

「こうした原因が重なって、
年を取ると筋肉痛が遅く出ると感じる
ようになるのかもしれません。


筋肉痛は体にとって害ではなく、 
ふだん使っていなかった筋肉を教えてくれる
体のシグナルのようなものです。
ただし、1週間以上痛みがつづく場合は、 
腱や靭帯が損傷している可能性があるので注意
が必要のようです。


遅発性筋肉痛を予防や治療はできるのだろうか?

運動の前後にストレッチングやアイシングで、
筋肉痛をさけることはできないそうです。

今のところ効果があるとされているのは
事前の運動で、
本番と同じ運動を量を減らして事前にしておけば、
本番後の筋肉痛がある程度おさえられることが
実験で示されたそうです。

1回だけではなく、
本番の1か月前から何度かくりかえすと
より効果的のようです。

また、おきてしまった筋肉痛は、 
自然に治るのを待つしかなく
痛み止めの薬も効果は薄いそうです。

痛みがひどいときは、
軽い運動でもよいので、
筋肉を動かすのがよいといいます。
痛みを一時的に軽くすることができるそうです。
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ここのところ、お天気の日が続いていて、
毎日チャリで1時間ほど走っているからか、
私の筋肉痛は以前より減っています💪

それより、陽射しが強くて、
腕や顔を火傷しそうな勢いなので、
サンオイルを買ってしまいました。
海へ行く元気はないけど🤣