電子回路設計者として37年間の試行錯誤で得た
様々な経験や出来事を思い出しています。


従来の回路で、部品点数の多い回路として、
ノイズ低減回路が挙げられます。

コストダウン設計の中でも、
対象になりやすい箇所です。


ノイズ低減回路は、
抵抗とコンデンサを組み合わせて構成しましたが、
ノイズの周波数によって、
組み合わせ方を替える必要がありました。




R(抵抗)と、C(コンデンサ)の定数を
変えることになり、使う定数によっては、
部品サイズが大きくなったりして、
設計者泣かせでした。




これを、デジタル回路に変えると、
ICの組み合わせで構成でき、
部品サイズを変えることもありません。

LSI内で回路化すれば、回路を全部LSIに
吸収出来ます。

ノイズフィルターのデジタル回路化は、
標準ロジックICの74フリップフロックを
直列に繋げる方式を使いました。




その個数によって周波数の選択をさせました。

標準ロジックICは、様々な機能のものが
売られています。

昔は国産のICも売られていましたが、
今では、コストの安い海外製が主流になりました。


その標準ICも、FPGAの価格低下と
使い易さで、駆逐される勢いです。


昔は、抵抗。、コンデンサ、トランジスタなどの
アナログ回路で設計されていた製品が、
デジタル回路に置き換わってきました。

今のスマホを動かしている最小単位の部品は、
LSI内のFET素子が多くを占めています。

それらの素子を最適化し、少なくする技術は
論理回路設計と言われています。


論理回路は、0と1だけで計算するブール代数が
基本となっています。

複雑な論理回路も、ブール代数でシンプル化すると
回路もシンプルとなり、コストも安くなります。

スマホがどんどん高度化し、
低コストになって行ってますが、
数学も見えないところで、役に立っています(笑)