今でも時々鮮明な光景が蘇る程の
大学時代の思い出があります。


電車通学は、高校時代から経験済みでしたけど、
田舎は、ガラ空き電車が普通だったので、
都会の満員電車は壮絶でした。




当時は、リモート講義も無かったし、
真面目な私には、代返なんて頼めなかったし、
ひたすら我慢の通学でした。


最初は、家から駅まで路線バスを使ったのですが、
これがまた電車より悲惨で、カーブのたびに
上半身と足が分離しそうな揺れ具合でした。


私には、まだバスは危険だと感じて、
駅まで原付バイクで行くことにしました。

バイクは、高校のときに母に買ってもらった
ホンダのダックスっていう小さいバイクでした。

たしか、行きつけの自転車屋さんの中古で、
3万円の格安で買ったものでした。




今のように駅には自転車置き場がなかったので、
駅近にあった歩道橋の下に置きました。
雨の日も濡れなかったし、撤去もされなくて
ありがたいことでした。


限界を見極めることが苦手だった私は、
カーブで時々コケることがありました。

大学からの帰り道、電車を降りて、
バイクに乗って、15分くらいのバス通りを
調子よく走って帰っていました。


真っ直ぐで2車線の大きな道路でした。
夕方で、ちょっと暗くなりかけの時間帯でした。

真っ直ぐで大きな道なので、
ボーっと走っていたのでしょう。
突然、目の前に大きなダンボール箱が、
落ちているのが見えました。

バイクの前輪が、ダンボールに乗り上げて、
その状態で滑って行きました。

そこから時間がスローモーションになりました。

倒れないように、バランスを取ったのですが、
ハンドルを抑えきれず、倒れてしまいました。


気持ちは冷静で、先ずバイクから離れました。

その後、アスファルトの上を滑りながら、
考えていました。

同じ面で滑ると皮膚のダメージが大きくなるから
体をクネらせて滑って行こう!

おかげで、あまり怪我もせずに済みました。


緊急時の脳って、凄く速く考えられるものです。

道路の真ん中にダンボールなんか落として、
放置して欲しくないですよね。 特に夕方は(笑)