無庵日録 (1213) 個性の遺伝子 | 無庵日録

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 会津八一先生の「学規」を規範としたい。▲ふかくこの生を愛すべし▲かへりみて己を知るべし▲学芸を以って性を養うべし▲日々新面目あるべし

2024/06/17 (月)

 「自分らしく生きる」には、まず生存や生活面の行動によって<誰しも経験する事>と<自分だけが経験する事>から自分自身を見い出してゆくことであろう。

 

 変り続けてゆく人生を顧みて老年期には特に思うことがある。自身の経験で何ら意識せずとも、挑戦し肯定し楽しむ力があると思っている。それもまた遺伝子の働きであろうと。

 

 三木清「人生論ノート」に個性とは決して繰り返さないものではなかろうかとある。個性の遺伝子は唯一無二の一回限りのものだがOFFされて働かない場合も少なくない。

 

 経験という出会いは、自分が選んでいるようで実際は経験の方が自分を選んでいる。老年になってこれを遺伝子の働きであると実感するが若い人には分からないだろう、また分る必要も無い。