無庵日録 (1141) 瞬間の人生 | 無庵日録

無庵日録

 会津八一先生の「学規」を規範としたい。▲ふかくこの生を愛すべし▲かへりみて己を知るべし▲学芸を以って性を養うべし▲日々新面目あるべし

2024/04/06

 老年に成って人生の時間は、短いと分かっていたが実際は一瞬である実感を覚える。自分史の83歳までの時間も若い頃は思いもしなかった一瞬である。今では喜怒哀楽を必然の一瞬と思うことが出来る。

 

 社会人になった18歳から今年で65年になる。昨年はその間に逝ってしまった妻と職場で出会い24歳で結婚、一緒に暮らした60年間も一瞬であった。この60年間に息子や娘が結婚して授かった孫息子達も一瞬のうちに成人になっている。

 

 人間として必然の生を一瞬のうちに老いて病んで死んでゆく、そんな人生の時間を老年の場所で眺める。そんな大切な一瞬の命を粗末にする戦争や犯罪という狂気が哀しい。人間誰しも一瞬の命を大切に受けとめたいものである。