無庵日録 (1065) 老年に成って分かったこと | 無庵日録

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 会津八一先生の「学規」を規範としたい。▲ふかくこの生を愛すべし▲かへりみて己を知るべし▲学芸を以って性を養うべし▲日々新面目あるべし

2024/01/21

 今年で83歳になる、今朝方バッハを聴きながらあらためて老年に成って分かった事とは何かと自問していた。自分の人生経験で云えば、やはり<無意識の必然性>と思っている。

 

 人間は意識して生きているようだが実際は無意識の力で生きている。無意識とは<本能と個性と遺伝子の働き>と学んだが極論で云えばすべて生命を維持する遺伝子の働きである。

 

 心とはこの無意識の働きに依る意識に他ならない。人生はこの心の持ち方に依って五種類の人生を成さしめている。それが老年に成って分かった<無意識の必然性>である。

 

 人類という動物は他の動物と同じように必然に生まれ、必然に生きて、必然に老い、必然に病み、必然に死んでゆく。すべては

遺伝子の働きに依る<無意識の必然性>と覚える。

 

 上記の五種類の人生とは<歴史の必然性>が証明しているように五種類の遺伝子(優性・良性・従順・劣性・悪性)のON/OFFの働きに依って成立っている。

 

 この五種類の遺伝子は人間として生まれつき持っているもので<心の持ち方に依る行動>に依ってどの遺伝子がON/OFFの働きをするか無意識の力を考えさせられる。

 

 山本周五郎の「ながい坂」に、主人公が抜き差しならない場面に出会い「こうなるようになっていて、こうなることを経験することが出来る」と意識する場面がある、遺伝子の働きを覚える。