築20年のボロアパート、調査不足で失敗
知り合いから中古のアパート売却の話を受け、利益率や今までの収支を見て購入を決意しました。
そのアパートは周囲にある工場で働く単身者が多く居住していて、建築してから空室率は1割以下という状態が継続していて、副業で購入したこともあって収支か少しでもプラスになればいいと考えていました。
ところがこのアパートは雨が降ると周囲から雨水が溜まる立地に建てられていて、水捌けか悪く常に湿気がある場所でした。そのため害虫が発生しやすいこともあって駆除に莫大な費用がかかるだけでなく、木造なので補修も頻繁の行わなければいけません。
購入して5年目が過ぎると前の住人が退去した部屋を大規模に補修しなければ新規の借り手が見つからない状態になり、近くに新しくマンションが多く建つようになると、余計に入居者がいなくなっていました。
補修工場の騒音で居住者のクレームが相次ぎ、退去する人が増えるのに新たな入居者が来ないことから補修費用の補填が全くできなくなり、損失ばかりが膨らんだために入居者がいなくなると建物を解体して、土地だけを売却しました。
水捌けが悪い場所にあることは購入前に知っていましたが、そこまで酷くないだろうと楽観視して調査をしなかったことが大きな失敗です。新築の時はどれたけ湿気があってもある程度は対応てきますが、少しでも悪くなると木造建築は一気に悪くなるものです。やはり素人が目先の利益だけに目が眩んでしまうと、後で大きなしっぺ返しを食らうというというのが、よくわかった事例です。
築30年、利回りだけを見て購入して失敗
将来自分が働けなくなった時の一助となる不労所得を目的に経営に着手しました。
金融機関からの借り入れは行わなかったものの、自己資金の半分以上を拠出したため、スタートはかなり厳しかったでした。
生活資金にも事欠くことがありましたが、「苦労は最初だけだ」と信じて歯を食いしばりました。試算したところ、平均利回りは8%を超えていましたので、不安よりも期待の方が大きかったです。しかし、実際のところ、古いアパートということもあり、あちこちに傷みが出てきて、積み上がる修繕費用は経営を徐々に圧迫していきました。
また、入居率も思いのほか芳しくありませんでした。アパートの住人同士の諍いなどがあり、長期居住者が突然転出してしまう事態になり、ショックを受けました。警察も何度か来たせいか、近所から「騒がしいアパート」という悪いイメージもついてしまったようです。家賃収入は全く伸びず、期待水準には到底及びませんでした。
さらに、そんな状況下にもかかわらず、社会にコロナが蔓延し、本業の仕事(サービス業・自営)にも悪影響が出てしまい、このままでは生活が立ち行かなくなるため、アパートを売却することを決断しました。その売却もなかなか進まず、とうとう想定をかなり下回る安値で手放す結果となってしまいました。アパート経営を安易に考えていました。経営の見通しがつくづく甘過ぎたと反省しています。