美味しいものを、美味しいと言える舌を。 | フードコンサルタント 今井一代

フードコンサルタント 今井一代

カフェプロデュース、レシピ開発、メニュー提案、料理撮影、など
フードコンサルティングの会社をしています。

飽食の時代、いろんな食品が出回っていますよね。


ファーストフード、ジャンクフード、インスタント食品、加工食品、

コンビニ弁当・・・などなど。



一方的に、これら全てが悪いとは思いませんし、

使い方次第だと思っています。


今は、選べる時代です。

逆に言うと・・・何を基準に、

どう選んでいいか、わからない現状もありますよね・・・。


体に良いから!と、子供にもマクロビを強要する人もいる。

忙しいから、といって

毎食ファーストフードや、コンビニ弁当で済ませる人もいる。

好きだからと言って、肉や揚げものばかりの人もいる。


どれも怖いなって思います。

(マクロビやコンビニ、肉・脂が悪いと言っているわけじゃありませんよ)


大人がね、自分の嗜好で、あえてその食事を

選んでいるのなら、

それはもうご自身の選択だし、それでいいと思うのですよ。


こういう話をすると、10人に1人くらいの割合で、

「今まで別に体に害なんて無かったし、普通に生活している。

何がどう悪いの?」と言う人(特に男性(笑))がいます。

そうですね、死ぬまで何事もない人も多分たくさんいます。

でも、アレルギーや、体調を崩した人もいるのも事実です。

それをどう捉えて、どう食事に反映させるかは本人次第なのです。


栄養面の話をすると、ムキになって超長くなるので(笑)

今回は味覚の話。

味覚についてお話したいと思います。


どうかお母さん達にはお子さんに「選ぶ事の出来る舌」を

与えてあげて欲しい、と思っています。

つまり、いろんなジャンルのいろんな味を

経験させて欲しいと思います。


大人もそうですけど、

偏った食経験からは、確かな舌は得られない。

小さいうちから、いろんな食事を経験した結果、

味覚って形成されていくものだと思うのですよね。


なにも高いレストランに行かなくても、

高級食材を食べなくても、

おいしいものは、お家にあるじゃないですか!


そう、お母さんの味ですよ^^。


子供はたくさんの食品の味を経験して、味覚を学習していくんですよね。

おふくろの味、というのは

ご馳走じゃなくても、他人には美味しく感じなくても、

我が家の味がおいしい、というヤツですね。

習慣で食べ慣れているからです。

お母さんが工夫して、いろんな食材をいろんな調理法で料理してくれる、

それが大切な食経験です。好き嫌いだって、あって当たり前です。

さらに。


「楽しい=おいしい」なんですよ~!


楽しいと思うシチュエーションは、おいしいという感覚を

作ります。

「食事は楽しい、美味しい」という感覚を育てることが

味覚を形成する上で、とっても大事です。


「おいしいね」

「いつも料理ありがとう」

「次はあれが食べたいな」


こんな会話が食卓で交わされたら、楽しいです^^。

大人に怒られながらする食事なんて、絶対楽しくないですよね。


大人だって、そうじゃないですか?

いくら美味しいレストランに行っても、誰と行くかによって

味の感じ方も違う。

好きな人との食事って、どんな料理でも美味しく感じる。

経験ないですか?
ワタシハアリマス(笑)。


美味しいと思って食べる食事は

科学的に証明されていることがあって、


①消化・吸収を促す

②ホルモンバランスを保つ

③免疫をあげる(がん・感染症・アレルギー予防)


と言われているんです。




美味しいものをおいしいと感じられる事って

とても幸せな事です。

逆に味なんかどうでもいい・・・ただの栄養源、って

思っている人がいたとしたら、それはもう

とってもとっても勿体ないし、

悲しい事だと、私は思うのですよ。


人間の寿命が80年だったとして、

一日の食事が3回だったと過程して、


80年×365日×3回=87600回


人間は一生の間にこれだけ食事する機会があるんです。

それを


「つまらないもの」「おいしくないもの」


にするって、相当損していると思いませんか?