前回の記事では、
英語のプリスクールに通わせていたり、
イマージョンの英会話スクールに
通わせていたり(未就学児のケースに限定)と、
英語漬けの環境を
定期的に作っていても、
思うようにアウトプットが
出ないケースがあり、
考えられる理由に以下の点があると書きました(前回の記事★):
インプットの量と質のバランスが
取れていない
発話を促す機会が足りていない
情意フィルターができてしまっている
そして
インプットの量的に
十分だと思われる環境でも
、
が原因で
発話に繋がらないケースもある と。
今日はのケースについて
考えてみたいと思います。
もし仮に先生が、
一方的に話している教室であれば、
発話の機会が足りていない
可能性があります。
先生の言っていることを
あまり理解していなくても
周りの子を見ながら
動いたりリピートしていることもあるので、
そういった状況が長く続くと
なかなか発話には繋がりにくい場合もあります。
もちろん、子どもの性格によっては
発話に繋がるまで 時間がかかる子も
いるので、
ほんの数ヶ月だけで
「発話がない!」と
焦る必要もないと思います。
年齢的なものも大きいですね。
低年齢の子であれば、
発話を無理に求める時期でもないので
もう少し様子をみて 見守ることも
大事かと思います。
要は、必ずしも
英語漬けの環境に置く= 話せるようになる
という訳ではなくて、
子どもに発話してもらうには、
先生が流暢に話しかけることよりも、
発話を促すレッスンがされているかどうか
ということの方が大切だということ。
わたし自身、
最初に受けた際に言われたのは
「不必要なティーチャートークをしていないか?」
ということ(子ども英語講師養成講座について★)。
当時は、バイリンガル育児を始めて2年目。
娘の発話も安定していたので、
我が子と同じように
語りかけをすれば インプットになると
考えていたんですね。
でも 必ずしも そうではない
ということが身にしみて分かった。
前回の記事でも書きましたが、
英語の土台ができている場合は、
流暢な語りかけは
効果的に働くこともあります(前回の記事★)。
でも、そうでない場合は
先生の必要以上な語りかけは
逆効果になることも。
先生からの話が多ければ多いほど
子どもの発話の機会が減るからです。
インプットの量的には
多いかもしれませんが、
子どもが実際に発話する機会がなければ、
間違うこともないし、
インプットに
気が付く可能性も低くなる。
そうすると
インプットは内在化することなく
習得に繋がらないこともあります。
(関連記事『意味のあるインプット』)
一説によると、
イマージョン教育のように、
コミュニケーションに重きを置いた環境では、
発話の場が少ないがために
いくらインプットを与えても
習得には不十分なこともあるそうです。
(Lightbown & Spada, 2000)。
そのため、
一方的に先生が話しかけ
子どもは聞いているだけ、
という教室よりも
子ども達が積極的に発話している、
あるいは、
子ども達が発話する機会を
先生が作っているところは
それだけ発話に繋がり
子ども達の英語力も伸びるのではないでしょうか
長くなってしまったので
については次の記事に
まとめたいと思います。
【参考文献】
Lightbown, P.M. & Spada, N. (2000) How Languages are Learned. New York: Oxford Press.