言語を習得するためには

どんなことが必要だと思いますか?

 

 

「インプット◯◯時間」とも言われていたり、

「0歳から始めるのがいい!」とも言われていたりしますが、

 

 

言語を習得するためには、

もっともっと様々な要因が関わってきます。

 
 
中でも比較的「大きな要因だな」と感じているのは、
 
子どもの性格。
 
 
性格は、持って生まれた その子の特徴ですね。
 
 
大きく捉えると、性格は
資質とも言えるかもしれません。
 
 
もちろん、
 
丸ブルー インプットの量と質
丸ブルー アウトプットの環境
 
 
などといった外的要因も大切。
 
 
でも 全く同じ言語環境に子どもを置いても、
子どもによって、言語の習得スピードは違います
 
 
仕事柄、0歳から7歳までの子と
接することが多いですが、
 
 
「この子は語学に向いているな」と感じるのは
 
 
丸レッド 新しい環境・人にすぐ慣れる
丸レッド 知らない音や言語に対して抵抗感がない
丸レッド 間違いを気にしない
丸レッド 新しいことに積極的に挑戦する
 
 
そんな子どもです。
 
 
つまり異質なものに対して
心の垣根(情意フィルター)ができにくい
が語学に向いているな と。
 
 
以前、『3歳のバイリンガル育児』の記事で、
 
3歳くらいから、子どもの性格によって
異質のものや音に対して
心の垣根が出来てしまう子が出てくると書きました。
 
 
でも中には、知らない物や事柄に対して
心の垣根が全く出来ない子もいるのです。
 
 
そういう子は、
ある程度 放っておいても
 
 
英語の環境に置いておけば、
自分で 何らかの方法を見つけ
勝手に言語を習得してしまう、
 
そんな印象を受けます。
 
 
わたしは どちらかというと
語学に不向きな性格でした。
 
 
確かでないことは口にしたくない。
 
自信がないときは口を閉ざしてしまう。
 
話すのが得意ではない。
 
 
そんな子どもだったので、
幼少の頃、6年近くアメリカに
住んでいたにも関わらず、
 
 
英語を聞いて理解することはできるものの
自分から発話することは あまりない、
 
いわゆる 受容バイリンガルでした。
 
 
では どのように英語を身につけたのか?
 
 
思春期以降、下のような
性格以外の外的・内的要因が
良い方に作用したのだと思われます。
 
 
丸レッド 高いモチベーション
丸レッド 学習ストラテジー
丸レッド 効果的な学習スタイル
 
 
「学習ストラテジー」というのは、
効果的に言語を学ぶために
学習者が行う行動のこと。
 
たとえば、速読の練習のために、
英文を速く音読する、
というのもストラテジーの一つですよね。
 
 
「効果的な学習スタイル」というのは、
 
情報をどのように処理したいか、
あるいは どのように他の人と接したいか、
 
という学習者が好む学習スタイルのこと。
 
 
学習ストラテジーと違い、
こちらは「好み」なので内的要因に入ります。
 
 
たとえば、人との繋がりを重要と考え、
人との交流を通して言語を学習したいという人もいれば、
 
 
反対に、人との交流よりも
本や参考書を読み、
言語を分析しながら学習したい人もいる。
 
 
その他にも視覚型、聴覚型、体感型
などといった学習スタイルもありますよね。
 
 
わたし自身、内向的な性格だったので
人との繋がりの中で
英語を習得したというよりも、
 
本や論文を読み込んだり
単語を暗記したり、
 
あるいは他の英語話者の英語を分析したりして
 
 
少しずつ使える英語を身に付けました。
 
 
このように、
語学向きの性格ではないからと言って
 
それが言語習得の成功の決め手に
なる訳じゃありません。
 
 
長い目で見たときに、
より大きく言語習得に影響するのは
 
モチベーション学習ストラテジーと言った
外的学習要因なのかもしれません。
 
 
つまり、
語学の向き不向きはあったとしても、
それが言語習得の成功の決め手になるとは限らないということ。
 
 
そのため、幼少期に
「この子は語学向きの性格ではないかも」と
思ったとしても、
 
 
取組みや学習方法次第で、その子の
言語に対する姿勢やモチベーションは
大きく変わる可能性もあるし、
 
その子の性格が
強みとして作用する可能性もあるのですニコニコ
 
 
 
《参考文献》

Ellis, R. (2004). Individual differences in second language learning. In A. Davies & C. Elder (Eds.), The handbook of applied linguistics (pp. 525-551). Malden, MA: Blackwell.

 

 

 

 

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