以前の記事で、否定形を少なくする
語りかけについて書きましたが、
今日は年齢と共に複雑になってくる
子どもの感情に寄り添った語りかけについて
考えてみたいと思います。
5歳の娘に対する語りかけで
いま参考にしているのは、こちらの本。
アメリカ人の友人に勧められて
買ってみたのですが
分かっていたつもりでも
出来ていなかったことばかりで
とても勉強になる内容
How to Talk so Kids Will Listen and Listen so Kids Will Talk
2−7歳向けの語りかけは
こちらの本が良さそうです。
How To Talk So Little Kids Will Listen
いくつかのテーマごとにまとめられているのですが、
今日はこちらのテーマを考えてみたいと思います
Helping Children Deal with Their Feelings
(子どもが自分の感情をうまく処理できるように手助けする)
4歳以降になると 語彙や表現も増え、
感情も複雑になってきます。
駄々をこねたり、ワガママを言ったり、
悲しんだり、怒ったり・・・
そんな感情を子ども自身が
うまく処理できるようになるには
どんな言葉をかけたらいいのか。
この本では以下のアドバイスが挙げられていました。
Listen with full attention
(片手間ではなくきちんと話を聞く)
Acknowledge their feelings
(子どもの感情を認めてあげる)
Give their feelings a name
(子どもの感情に名前を付ける)
Give them their wishes in fantasy
(子どもの望みを空想で叶えてあげる)
上のアドバイスを何回か試してみて
とても効果的だったので、
実際にあった、娘とのやり取りを共有したいと思います。
5歳半の娘は小柄です。
本人も「小さいね」と言われるのが嫌な
負けず嫌いな性格なのですが、
下のやり取りは、
仲の良いお友達に言われた一言に
傷ついたときのもの。
《泣きそうになりながら》She said I was small.(Bちゃんがわたしのこと小さいって言った)
Oh.... Are you feeling hurt because she said like that?(そんな風に言われて傷ついたの?)
Yeah. I want to be taller.(うん。もっと背が伸びてほしい)
Oh, you want to be taller.(もっと背が伸びてほしいのね)
Yeah.(うん)
I wish I had a magic wand to turn you into a giant!(巨人になるように魔法の杖があったらいいのにな)
《笑って》Hehehe.(えへへ)
この後、娘は傷ついた感情を引きずることもなく、お友達に対しても 今まで通り接していました。
以前のわたしだったら、慰めるために
"I don't think you're small(小さいと思わないよ)"と言っていたかもしれません。
この本の著者によると、
子どもの言ったことに対して
「そうじゃないよ」と言うよりも、
相づちを打って
受け止めてあげるだけでも
子どもは安心するのだとか
今回、このやり取りで分かったのは、
娘の気持ちに寄り添うことで
娘が傷ついた感情を
自分自身でうまく処理できたということ。
わたしは、娘の感情に名前を付けて(hurt)、
娘の感情を認めて(You want to be taller)、
娘の望みを空想で叶えただけ(I wish I had a...)。
毎回がうまくいくわけではありません。
それでも 子どもの感情を否定するのではなく、
認めてあげるだけで
親であるわたしも うんと楽になることが
分かりました。
今回は英語でのやり取りでしたが
日本語でも同じような効果があると思います
記事が長くなってしまったので、次の項目でもある、
Engaging Cooperation(子どもに協力してもらう方法)については、次回 書いてみたいと思います