エレクトーンの楽譜、

昔は2段で書かれたものもありましたが、

今はほとんどが3段楽譜です。


これは、特に記号などで指定がない限り、

上の段から順番に

右手(上鍵盤) 

左手(下鍵盤)

ベース(足鍵盤)

となっています。


ピアノの楽譜は2段で

これも、特別な場合を除き、

上の段は右手、下の段は左手

で弾きます。


ピアノの生徒さんで、

3段になった楽譜を持って来られる方が

時々います。

それは、どんな楽譜かというと

ピアノ弾き語りの楽譜です。

(歌の伴奏譜もあります)




ピアノを何年も続けておられる方でも

これはどうやって弾くのか?と聞かれます。


まず、一つめ

弾き語りの楽譜を見て、言われたのは

「一番上は右手、下の2段を左で弾くのかしら?」

ピアノの部分を片手で弾くのは到底無理。

こういう捉え方をする方もいるんだなと

ちょっと驚きました。

ボーカルも通われていた方だったので、

これは、弾き語り用の楽譜で

一番上のメロディーは自分で歌って、

下の2段をピアノで弾くのですよ〜

と説明しました。

それなら、弾き語りを挑戦するわ〜と言われて

すぐに理解していただけたケースです。



次に

「この曲が好きなので、発表会で弾きます〜」

と持って来られた楽譜は

同じくピアノ弾き語り用の楽譜。

「弾き語りをするのね?」という私に

「いえ、ピアノです。」

「だから、歌を歌うのね?」

「いえ、歌わないです」

…と会話が続きました。

「この楽譜は弾き語り用だから、

ピアノソロの楽譜ではないですよ。」

ピアノソロ用の楽譜を探すようにと言いましたが、

理解してもらうのに時間がかかったケース。



また、体験レッスンの時、

ビートルズのピアノ弾き語り用の楽譜を持ってきて

この曲を弾きたいと言われました。

初心者ピアノの体験レッスンだけど、

この楽譜を持って来られるということは

かなりと弾かれるんだなぁと思った私。

「バンドやってらっしゃるんですか?」

「誰か歌う人がいて、伴奏を頼まれたのですか?」

と聞く私。

相手はキョトン。

「じゃあ、弾き語りされるんですね?」

やっぱりお返事がない。

歌うつもりもなさそう。

とりあえず、ピアノ伴奏部分を少し弾いてもらい

アドバイスしましたが、

メロディーがないから、

おもしろくもなんともないし、

伴奏としての弾き方を教えたのみ。

この体験レッスンは、

先生の教え方が難しかった…と

レッスン入会はされませんでした。

すらすらピアノを弾かれる感じでもなく、

私も意味不明のレッスンだったわけです。

今になって思えば、

普通にビートルズを弾きかったのに、

選んた楽譜は弾き語り用ということを

ご存知なかったのでしょうね。


さらにもう一つ、

初心者ピアノの生徒さんが

次に弾きたいと持って来られた楽譜は

コーラス用楽譜。

弾き語りできるような楽譜でなく、

完全なる美しいピアノ伴奏があるものでした。

「伴奏を頼まれたのですか?」

「歌ってくれる人いるんですよね?」

と聞きました。

すると、やはり歌を歌うわけでなく、

「この歌がきれいだから弾きたい」

と言われるので、

「これは歌とその伴奏の楽譜ですよ」

とまたまた説明。

それでも、ピアノで弾きたいと言われるので、

「じゃぁ、右手は歌のメロディーを弾き、左手は

この楽譜の下の段を弾くことにしましょう。」

と言ったら、

翌週、真ん中の右手で弾く段を切り除いて、

新しく貼りなおした楽譜を持ってこられました。

ハーモニー的におかしなところがあるかもしれませんが、そこは上手くアレンジしてあげれば、

曲になるかなと思います。



私たちが当たり前のものが、

ピアノを弾くことに慣れていなく

数をこなされていない方には

まだまだ疑問が多いことを知る私です。


そこに気づかない時、

お互いに不思議な状況になっています。


本当に音楽講師は

いつも臨機応変に

どんなことにも対応できる力が

必要だなぁと感じています。


ブルー音符ブルー音符ブルー音符ブルー音符ブルー音符ブルー音符ブルー音符


Masayo-music ♪