みなさんこんにちは。マッツォティーナです。
2022年も始まってはや3週間が経過。
巷ではオミクロンが大流行していますね。
感染者数は激増の一途ですが、重症者数、死者数はかなり少なめ。
自分も知らず知らずのうちに感染しているかもしれません。
てか、もうこれ普通の風邪レベルじゃね?さっさとインフルエンザの扱いにしてしまえばいいのに。
この過度なノーリスク厨も異常ですなあ。困ったもんです。。
さて、昨年秋に発足した岸田政権では、「新しい資本主義」が提唱されています。
新しい資本主義の施策も徐々に明らかになりつつありますが、「?」を付けざるを得ない施策も多かったり。
実際、新しい社会主義という方が正しいですね。歴代でもトップクラスの経済オンチ宰相ですなあこの人。。あべちゃんガースー岸田おろしあくしろよ
資本主義そのものもいろいろな課題や問題点が提唱されていますが、
何より勤め人にとって喫緊の課題は、実のところ「給料が上がらない」問題に帰着するのではないでしょうか。
いや、給料が上がっても、社会保険料はなかなかの金額が引かれているのは勤め人のみなさんならご承知の通り。
正確な金額を計算したことはありませんが、10数年前の新卒社会人の頃と比べても、
肌感覚でだいぶ増えたなあと思います。
これじゃあGDPの6割を占める個人消費にお金が回るはずもありません。
そして果ては親の介護に子育て。これもはや満貫なり\(^o^)/パトラッシュ、僕はもう疲れたよ
一方で、「老後2,000万円問題」も少し前にあったように、「年金もらえない問題」も懸案ですね。
お金については困りまくりの我々凡人が、資産形成で富を築く方法はあるのか?
あるんです!!(川平慈英風に)
そこで今回ご紹介するのが、この本です。
この本の著者である本多静六という人は、
幼少のみぎりに父を亡くして赤貧洗うがごとき境遇から、
一念発起して苦学し東京山林学校(現在の東京大学農学部)に入学、
首席で卒業ののちドイツに留学。
20代で東京農林学校(現在の東大農学部)の助教授、そして教授になりました。
森林に関する研究や林業経営に携わる傍ら、
東京の日比谷公園や明治神宮、丸の内広場などの設計を行い、
大正・昭和初期の日本の都市計画や公園の設計に多大な功績を残した、「日本の公園の父」とも称される立志伝中の人物です。
そんな本多翁は、日々1ページ原稿を書くことを常とし、370冊を超える著作を残しました。
また、翁は資産家としても著名で、現在の貨幣価値で100億円ともいわれる資産を築きました。
そして、定年退職と同時に最低限の財産以外を残して、自分の財産を教育や公益のために寄付しました。
とはいっても、翁は東大教授なので世間的には不自由のない暮らしはしていたでしょうが、もともとお金持ちではありません。
では、どうやって資産を築いたのか。
内容はいたってシンプルで、基本的な心構えや具体的な資産形成法は以下の通りです。
①仕事を道楽化する
「職業を道楽化する方法はただ一つ、勉強に存する。努力また努力の外はない。
あらゆる職業はあらゆる芸術と等しく、初めの間こそ多少苦しみを経なければならぬが、
何人も自己の職業、自己の志向を、天職と確信して、迷わず、疑わず、
一意専心努力するに於いては、早晩必ずその仕事に面白味が生れて来るものである。
一度その仕事に面白味を生ずることになれば、もはやその仕事は苦痛でなく、負担ではない。
歓喜であり、力行であり、立派な職業の道楽化に変って来る。
実際、商人でも、会社員でも、百姓でも、労務者でも、学者でも、学生でも、
少しその仕事に打ち込んで勉強しつづけさえすれば、必ずそこに趣味を生じ、
熱意を生み、職業の道楽化を実現することが出来る。
それは私の今日まで体験して来たところでも全く明らかである。」
仕事が楽しくてたまらないくらいにする。
そこまですれば、自ずとお金を稼ぐことが楽しくなり、「給料は辛抱賃」という言葉もなくなるのかなと思います。
②副業する
「勤労生活者が金を作るには、単なる消費面の節約といった消極策ばかりでは十分でない。
本職に差し支えない限り、否本職のたしになり、勉強になる事柄を選んで、本職以外のアルバイトにつとめることである。」
本職で賃金が上がりにくく、年功序列や終身雇用が崩れた今だからこそ、副業の重みは増しているといえるでしょう。
③給料の25%、臨時収入(賞与、副業収入)の100%を貯金する
翁はこれを「本多式4分の1貯金法」と名付けました。
実際、強制的にお金を貯めるので最初の頃は楽ではなかったと書いていますが、
そのうちお金が貯まってくることになります。
現代版で言えば、「財形貯蓄」や「投信積立」がそれに当てはまるでしょう。
④家計簿をつける
「貯金を作る生活は、先ず、家計簿をつける生活から始まらねばならぬことを、特に力説しておきたい。」
企業経営も個人のやりくりも同じで、お金の入り払いを管理することがまず先決ですね。
⑤お金は貸すな
これは鉄則ですね。
⑥見栄を張るな
『貯金生活をつづけて行く上に、一番のさわりになるものは虚栄心である。
徒らに家柄を誇ったり、今までの仕来りや習慣にとらわれることなく、一切の見栄をさえなくすれば、
四分の一天引生活位は誰にでも出来るのである。
自分のネウチが銀若しくは銅でしかないのに、暮しの方は金にしたい。
金メッキでもいいから金に見せかけたい。こういった虚栄心から多くの人が節倹出来ないのである。
銀はどうせ銀、銀なりに暮せばいいのであるが、更に人生をより安全にし、
生活をより健全にしようとするならば、むしろ一歩を退いて―事実は一歩を進めて―実力以下の銅なり、
鉄なりの生活から出発して行くべきだろうではないか。』
身の程を知り、地に足を付けることが大事ですね。
⑦投機じゃなくて投資しろ
「貯金とアルバイトで雪達磨の芯を作る。さて、この後をどうするのか。これからが「致富の本街道」である。
新しく積極的な利殖法を考えることである。それは断じて「投機」ではない。
「思惑」ではいかん。あくまでも堅実な「投資」でなければならぬのだ。」
ギャンブルは論外。自分が良い、正しいと思ったものにだけ投資する。
そこが大事です。
⑧焦らずタイミングを待て
「何事にも成功を期するには、是非これだけは心得おくべしといった、大切な処世信條の一つを披瀝(ひれき)して置く。
それは、何事にも「時節を待つ」ということだ。焦らず、怠らず、時の来るを待つということだ。
投資成功には特にこのことが必要である。」
⑨好景気には勤倹貯蓄を、不景気には思い切った投資を
⑩失敗しろ、そしてそれを活かせ
「失敗なきを誇る勿れ、必ず前途に危険あり。失敗を悲しむ勿れ、失敗は成功の母なり。
禍を転じて福と為さば、必ず前途に堅実なる飛躍がある」と。
むしろ失敗を恐れて何もしないことが問題なわけです。
そこから生かしていくことが大事。
そして、金もうけについての要諦は、以下の言葉に凝縮されています。
「金儲けを甘くみてはいけない。
真の金儲けはただ、徐々に、堅実に、急がず、休まず、自己の本職本業を守って努力を積み重ねて行く外、
別にこれぞという名策名案はないのであって、手ッ取り早く成功せんとするものは、また手ッ取り早く失敗してしまう。
没落の後に残るものは悪徳と悪習慣、そして時には不義理な借金ばかりであろう。
戦後如何にこうした小成金的金儲けのために、身を誤り、家を損なったものが多かったことか。
私のここに賛する金儲けとは、決してそんなちゃちな意味のものではない。
もっと永続的な、もっとモラルな、もっと社会的意義のある成功を指すのである。
儲けること―それは、独り金銭上の儲けをいうばかりではなく、
道徳上にも、教養上にも、生活上にも、社会奉仕上にもウンとプラスすることをいうのである。」
金儲け=悪、貧しくても幸せであれば良いという考えも日本人の中には根強くありますが、
この本に書いてある本多翁の言葉はむしろ逆であり、
「金儲けはいいことだから、コツコツ努力して金儲けして倹約して金貯めて、人生にも社会的にもいいことに金使おうぜ!」という、
なかなか夢のあることを書いているなあと思うわけです。
なかなかこのご時世、生活は楽ではないという方も多いでしょうが、
「努力すれば俺みたいな凡人でもお金が貯められる、だからちょっとしんどいけどまあ頑張ってみなよ」
そんなエールも感じられる良著です。