今回は資産形成に役立つ知識、「単利」と「複利」の違いを勉強しましょう。


「単利」とは元本にのみ利息が付いていくのに対し「複利」は元本に付いた利息にもさらに利息が付いていくものです。例えば100万円を元手に5%の利率で単利運用した場合、1年後は105万円、2年後110万円、3年後115万円・・・という増え方をします。

一方の複利運用では利息が利息を生み2年後110.25万円、3年後115.76万円となります。

2、3年では大きな違いは出ませんが、例えば30年運用した場合には単利250万円に対し複利では432万円と大きな違いが出てきます。運用年数が長ければ長いほど複利の効果が大きくなるのです。


と、ここまでは教科書的な話。

では、実際の運用ではどう考えればいいのでしょうか?

それは利払い型の金融商品と再投資型の金融商品の違いを理解すれば良いと思います。


例えば「マネー塾第7回」に出てきた「個人向け国債」。毎年金利は変わりますが、利息は都度支払われるタイプです。

例えば適用利率が年利0.6%なら元本100万円に対し税引き後で年2回2,400円ずつ利息を受け取ります。この利息をさらに個人向け国債に再投資すればそれにも利息はつきますが、購入単位は1万円ですし普通そうはせずに何かに使って終わり、ですよね?

それだと元本の100万円はいつまでたっても100万円のままでしょ?

分配型の投資信託なんかもこのタイプです。分配型の投信は元本を取り崩して分配金を出しているものなんかもありますから、逆に元本(基準価格)がいつのまにか減ってしまってる!?なんてこともあります。


このような利払い型の金融商品は、例えば資産家の方が「1億円の資金を定期預金に置いとくより少しはまともな利息収入を得たい」という目的であれば良いでしょうが、将来の資産形成には向かないということになります。


資産形成が目的なら、「利払い型」の金融商品ではなく「再投資型」の金融商品でじっくり資産を殖やしていくことが大切です。

「再投資型」の金融商品とは、利息がその都度支払われずに再投資されて運用されるものです。

これだとちょこちょこ利息はもらえませんので投資や運用をしているという実感がわかないかもしれませんが、長い目で見れば知らず知らずのうちに利息が利息を生んで資産が殖えていく、つまり複利の効果を活用できるという事になります。


さらにもっと資産を増やすには?

それは積立をしていくことです。

いくら再投資や複利で運用するといっても数十万円や数百万円の元手だけの運用ではなかなか資産は増えてくれません。

これも地味なんですが毎月コツコツ積立をしていくことがとっても重要なのです。

ただし毎月金融機関に行ったり振込んだりしなければいけないものは長くは続きませんし無駄なコストもかかりますので、口座振替などで自動的に積立てられるものが良いでしょう。



30歳女性、死亡保障額1,000万円、保障期間10年の定期保険が下記の保険料だとします。(年払)


A社 27,370円/年


B社 25,470円/年


C社 18,080円/年 (各社の格付など他の条件は同等とします。)

 


さて、あなただったらどれを選びますか?


おそらく多くの方がC社を選ばれたでしょう?


ちなみにC社は通販系の保険ですが、通販が嫌な方はA社とB社を比べてB社を選ばれるかもしれませんね。



では、こんな計算をしてみたらどうでしょうか?


上記の保険金を受け取る可能性。


つまり30歳の女性が10年以内に死亡する確率、調べてみるとそれは0.52%でした。


言い換えれば192人に1人亡くなるということになります。


この亡くなった1人のために支払う1,000万円を192人全員でお金を出し合うとすれば1人当たりの金額は52,083円になります。


10年間で52,083円ですから1年では5,208円、つまりこの額が純粋な死亡保険料です。ただ現実的には友達を192人集めて助け合うということは不可能なので、保険会社の仕組みを利用するということになります。


では、保険会社の保険料と5,208円の差はなんでしょう?


それは保険会社に支払うコストという事になります。


保険会社は制度を運営していくために人件費や広告宣伝費などの経費がかかりますし、当然利益もあげなければなりません。


では、そのコストが保険料の何%くらいあるかもう一度3社を比べてみましょう。


A社 約80% =(27,370-5,208)÷27,370


B社 約79% =(25,470-5,208)÷25,470


C社 約71% =(18,080-5,208)÷18,080



こういう見方をすれば、どれも大して変わらないということになりませんか?


つまり、皆さんが払ってる保険料は7割も8割もコストとして保険会社に支払っているということです。


それがわかれば保険に対する考え方も商品比較をするのではなく、本当に必要な保障額や期間をよく考えて入ろう、ということになりますよね?



例えば、30歳女性が保障額を最低限家族に迷惑をかけない額として300万円、資産形成もしていくので10年間だけ保障があればいいと考えることができれば、


保険料はわずかに年払6,156円(月513円)で済み、保険会社に支払うコストも最小限に抑えることができるのです。



資産形成に役立つ知識とはどんなものでしょうか?


たとえば、「固定金利」と「変動金利」という知識。


金融商品にはお金を預ける場合も借りる場合も「固定金利型」と「変動金利型」があります。


世の中の金利が高いとき、例えばバブル期に住宅ローンを組んだ人はどちらが良かったでしょうか?


8%とかの金利が何十年も固定されるなんて今思えばとんでもない話ですよね。


だから高い金利が長期間固定されないように「変動金利型」を選んだほうが良かった、ということになります。


もし当時、固定金利商品の中で一生懸命比較して7.5%の住宅ローンを選んだ人は正しい選択といえるでしょうか?


そうです、0.5%の金利の差を選択するのが正解ではなく「変動金利型」という選択をするのが重要だったわけです。


ただ、このバブル期の選択は実を言うとちょっと難しかったのですが・・・なぜならバブルが崩壊するなんて誰も思っていなかったから。



では今の時代ならこの選択はどうでしょうか?


これ以上金利が下がることは考えにくいわけですから、バブル期の選択よりはやさしいですよね?


そう、ローンは低金利を長期間固定できる「固定金利型」が有利でしょう。


逆に貯蓄商品では固定金利型が将来不利になることは予測できますよね。



しかし不思議なことに、住宅ローンなどの借金に関しては皆さん正しい選択ができているのに、貯蓄に関してはあまり出来ていないようです。


こんなに超低金利なのに日本人の金融資産の55%は預貯金に眠っており、株式や債券、投資信託などで運用されているのはわずか15%というのが現状なのです。


なぜそうなっているんでしょうか?日本人が保守的な国民性だから?投資で大きな損失を経験したから?


いいえ、私はそうじゃないと思います。投資や運用が怖いのはとっても単純な理由「解らないから」だと思います。


アメリカ人の金融資産の内訳は日本人のほぼ逆で、預貯金10%、運用商品55%なのですが、実は昔は日本人と同じような構成だったと聞いています。ではどうやって現在のようになったんでしょうか?


それは、アメリカ人が70年代前後の不況時に必要に迫られ身をもって投資や運用の勉強をした結果ではないかと思います。


マネー塾をお読みいただいている皆さんは、日本人の中では早い時期に勉強がスタートできたというアドバンテージを得られていますので、是非これからも継続して一緒に勉強していきますしょうネ!




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前回、現行の年金制度で老後資金を計算した場合、少なくとも3,000万円の不足が生じるというお話をしました。


60歳までの25年間で3,000万円の現金資産を形成するためには、もし利息が全く付かないとすれば月10万円の積立が必要になるということになります。


また、年金受給額が現行より減ればもっと積立をしないと間に合わなくなります。


では、私たちはそれに備えて何をすればいいのでしょうか?


例えば今の支出の他に月10万円以上の積立をすることが可能でしょうか?


多くの方はそう簡単にはいかないのではないでしょうか?


資産形成のためには、やはり「知識」、「計画」、「実行」のすべてが必要であり、そのうちの一つでも欠けるとそれは難しくなってくると思います。


まずは「知識」。


なぜ「知識」をつけなければいけないかというと、「情報」に振り回されないためなのです。


お金にまつわる情報は世の中に溢れていますよね。


その溢れる情報の中から自分にとって必要な情報を得るためには「知識」が必要になるのです。しかし、多くの方が何を勉強していいのかわからないのではないでしょうか?


「情報」に振り回されないための「知識」を身につけるヒントにして頂ければと思います。



例えば金利。


今の金利は1年定期預金で0.3%程度でしょうか?


この金利で100万円を倍にしようと思ったら、いったい何年くらいかかると思いますか?


金利計算で知っておくと役に立つ方法があるのですが、それは「72の法則」。『72÷金利=元本を倍にするための必要年数』で表されます。


72÷0.03=何年でしょうか?そう、240年もかかるということなのです。


最近ではインターネットで「ダイレクト定期」など、一般の銀行より金利の高い商品をいろいろ探すことができます。少しでも金利の高い商品を一生懸命探してる方をたまに見かけますが、そういう方は「情報」に振り回されてる人と私は思います。


なぜならダイレクト定期の金利が仮に1%で一般の定期の約3倍だとしても、それは単なる比較の話であって、資産形成には全くといっていいほど役に立ちません。だって、倍にするために72年もかかるわけですから。



最近話題の個人向け国債もそう。今の利率は0.8%くらいでしょうか?


魅力を感じる人も多いでしょう。


でも、100万円で個人向け国債を購入したらどうなるかを想像してみてください。


年8,000円(税引き後6,400円)の利息を2回に分けて受け取ったとして(半年に一度3,200円)果たして元本が殖えるでしょうか?


3,200円ぽっちの利息なんて何かに使って消えて無くなってしまうのではないでしょうか?


つまり、情報を集めて比較して、あれがイイ、これがイイなんてやってても一向に資産形成には結びつかないということなのです。


前回は保険を考える場合の死亡率のお話をしましたが、今回は必要死亡保障額の考え方のヒントを少し。


保険会社などが算出する必要保障額は多くの場合、契約者死亡前の生活を全く変えずにすべて保険金で賄うという前提で計算されています。


つまり専業主婦の奥さんは専業主婦のまま、子供の教育は東京の私大に仕送りをして行かせる、


というようにお父さん健在時と同じ状況で計算されています。


また奥さんの生活費も亡くなるまで保険で賄うという計算です。


これって何かおかしいと思いませんか?


そう思う方はもっと保険をスリム化できるのです。



なぜそこまで考えなければならないのか?


それは前回お話した99%の確率に備えるためなのです。


保険にも老後の準備にも十分お金をかけられる方はいいでしょうが、そうでなければ老後のためにかけるお金のことをもう少し真剣に考えてほしいのです。


老後の不安は多くの方が漠然と感じています。


年金の仕組みがそもそも複雑怪奇、未加入者問題も深刻ですが、

日本の年金の根本的な問題は、現役世代の保険料で年金受給者を賄うというところにあります。


つまり、少子高齢化が進めば今の受給額を維持することが出来ないということは火を見るより明らかでしょう。だからと言ってただ心配したり、文句を言ったり、加入をやめたりしても何の解決にもなりません。


自分の老後にいくらの資金が必要で、いくらの年金がもらえて、いくら不足するのか、それに備えて今何をしなければならないかを自分の脳ミソを使って考えることが重要なのです。


夫35歳サラリーマン、妻32歳専業主婦の老後資金は約3,000万円の不足が予測されます。

(この計算はあくまで現行制度の場合ですよ。少子高齢化が進めばどうなるか?ご自分で考えてみてください)


60歳までの25年間で3,000万円の現金資産を形成するためには、

月10万円の積立が必要になるということです。


これを今までのマネー体質で達成することが出来ますか?


出来ると思う方はこれでスマートマネー塾を卒業頂いて結構です。


そうでない方はもう少し勉強していきましょうネ!