つくる側の責任として、良質で安全なモノを消費者に提供するのは当然の事。
それに加えて、メーカーや販売元は国や業界団体が求める安全基準や表示義務等である程度規制されていますから、それほど品質の悪い製品・商品が市場に出回る機会は少ないのですが、使用する側の消費者は、良くも悪くもお金さえ出せば誰でも買えてしまいます。
特に使用するのに資格が必要な自動車や船舶免許のようなものでなければ、使用上の注意事項や製品マニュアルを見て(見ていなくても)正しく安全に使用する位しかありません。
また、みんなが同じものを持っていて比較出来るのであれば、不良品や危険な状態が分かりますが、新商品や高価なモノ、滅多に使用する人がいないような趣味や専門性の高いモノの場合は、不具合や不良品だと分かるのは一部の人になるので不具合等の発覚は遅れがちです。
売れれば良いという目先の利益だけで製品・サービスを行うような企業はいない(不法行為や詐欺行為をするような企業や業者は別ですが)といってもいい程、製品の安全性や環境に配慮しないメーカーは存在しませんが、それ故結果的に欠陥や不具合等で故障や事故・災害が起きてしまった場合に、被害や損害を被ったと主張する消費者との間で争い事になる場合も少なからず存在します。
例えば、自動車のリコールは、国が定めた強度などの安全基準に適合していない、または適合しなくなる恐れがあるのが、製造・設計上のものと認められた場合、メーカーの責任でその部品等を修理・交換するのですが、トラブルの報告数が少ない場合や原因がはっきりわからない場合は、メーカーもなかなかリコールを認めないという事もあります。
それ故、対策が遅れ被害が拡大する可能性もありますし、それが原因で企業の存続にかかわる事態に陥るなんていう事も起こっています。
トラックの欠陥による死亡事故をテーマにした映画「空とぶタイヤ」や、米国起きた自動車事故で、エアバッグの破裂時に部品の金属片が飛散してケガをする事故から、リコールだけでなく世界中で高額な損害賠償に発展したエアバッグメーカーなどがあります。
家電品なども同じように、生産・製造物責任が適用されているモノでも当初は数件のトラブルが報告されるだけですから、そこで初期対応をすればリコール等で済むところを、対応が遅れて多くの事故が発生してからになると、メーカーに対しての集団訴訟や行政処分も起こりえます。
たとえ家電品の故障だとしても、いざ故障した際に出火するなど被害が甚大になる可能性がある事を考えると、初期対応は本当に重要です。
エアコン火災でメーカーに賠償命令。
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00154/00274/
ここ数日は免震・制震ダンパーの不正行為が発覚して企業が対応に追われていますが、対象となる建物の情報開示の遅れが、新たな訴訟沙汰やトラブルになるかもしれない、と企業側が考えて意図的に情報開示を遅らせているのか、発注者など取引先から公表を遅らせるように仕向けられているのかは分かりませんが。
どうせ公表するのであれば、出来るだけ速やかに開示したほうが良いと思います。
メディアも不安を煽るだけで詳しく報じない事もあって、自分のビルやマンションが対象かも?という住人などが不安になるのだと思いますが、検査データが設計上の基準を満たしていないとう事であれば、地震が起きた際に、ある震度に対して抑えられるはずの揺れが、設計上の想定より大きくなるというところでしょうか。
地震が起きたら直ちに建物が倒壊するような事態になるとは思えませんが、これも情報が入ってこないのであくまで想像ですが。
以前、マンションの耐震偽装問題で設計師の不正が明らかになった事件がありましたが、その後の大地震でも偽装したマンション等の建物が倒壊したなどの報道はありません。
今回も情報開示を速やかにしないのは不安を煽るだけのように感じますが、これも日本企業の集団心理で動くところが原因なのでしょうかね。