随分と久しぶりに、文学的な本を購入した。
いくらも偏ったムック本(?)なのではあるが。ちなみに書名は「オフサイド・ブックス56/自殺ブンガク選 名文で死を学ぶ」です。
コラム的な内容の中に南条あや嬢の名前があったのと、選出されていた作品の中に梶井の「Kの昇天」があったのが購入の理由なのですが。
取り敢えず、コラムの部分だけ読んでいるのですが。
芥川の作品性と人間性について論述されている部分で、かなりの打撃を受けました。
「現代のオタクの走りだった」と芥川を評した記述に、衝撃を受けた。
リアルと二次元の狭間を行き来し、その中で如何にか自己を保とうとする……。その均衡の中でしか自己を保てない存在として、芥川を評する。
そのコラムに打撃を受けた。
創作の世界を貪り、己が表現することにより、何かしらを昇華する。
私は芥川の作品は殆ど読んだことがないが(むしろ、近代の作家の作品は太宰、梶井、福永くらいしか読んでいない)、非常に興味を覚えた。
そういった点において、このムック本を手にしたことは有意義だったと感じている。
そして、久々にラノベ以外の所謂「純文学」という文章に触れて、私はとてつもない安心感に包まれたように感じる。
自分の根底にあるものを、再認識したとでも言うのか。そんな感じだ。
原点回帰というのだろうか。
つまるところ自分は、文学世界の生き物なのだろうと実感した。
言葉に依る世界。
言葉の現わす世界。
言葉の語る、現実と似ているようで、まったく違う世界。
改めて言葉に触れたいと感じた。
そこに、自分の求める何かがあるように感じたのだ。
言葉に囚われている。
それは間違いがない。
でもそれで良いと感じる。
世界と、社会と、言葉と、自分と、他者と。そしてまた、言葉と。
その中でしか、私は存在しえない。
そう感じたのだ。
言葉よ。文学よ。
滅びるな。
言葉よ。文学よ。
私はお前と共に。