タオ島 邂逅
タオ島(タイ)
タイの首都バンコクから南へ車で約8時間ほど、港町チュンポンへ。
そこからカタマラン船で2時間ほど沖合いへ。
するとそこに「タオ=亀」の意を持つ小さな島にたどり着く。
近くには、フルムーンパーティで有名なパンガン島、
リゾートでも有名なサムイ島があるが、
ここタオ島の魅力はなんと言ってもダイビング。
そして、素朴な島の自然。
初めてこの島に出会ったのは、もう6年以上も前の話なる。
その時僕はまだ学生で、一ヶ月を使ってタイからカンボジアへ行こうとしていたのだけど、
すっかり海の魅力に魅せられて、カンボジアを断念し、2週間ほど滞在してしまった。
その後訪れること数度、2003年に大学を卒業し、オーストラリアへ向かう途中で
最後に僕を見送ったのは、この島で出会った相棒であり、友人たち。
オーストラリアからアジアへ1年の旅に出た時に舞い戻って、
迎えてくれたのも、暖かいダイビングショップの皆さんと島そのものだった。
そして、二年間の熱い海外生活の最後を締めくくったのもここだった。
節目に必ず現れるこの島。
とても、思い出深い、愛する島。
27歳、もうすぐ28歳を迎えようとするこの節目の時期に、
再び舞い戻ることができたのは、何かの縁かもしれない。
忘れられない瞬間がある、思い出がある。
人生で一番熱い時間を生きていた、あの瞬間を知るこの島。
僕は、その島に戻れたことだけど、興奮し、ただただ嬉しく
何かこみ上げてくれるものがあった。。。
ただただ「日常」が存在する今の中で、くすぶる想い。
それを抱えつつも、結局僕らは等身大で生きていくしかない。
「いま」を目の前にあるその時間をこなしていく事でしか、
前に進むことなどできない。
けど、誰かが言ってた。
「想いがある限り、叶えられないものなんてないんだ。
もし、叶えられなかったなら、それはきっと想いがたりなかっただけなんだろう。」
ただ、その言葉だけが、今も熱く、熱く、この胸でこだまする。
昔と変わらぬシルエットにただ僕は黄昏てしまう。。。
狭間で -愛するタオ島を訪れて-
お盆を使って、愛する島、タイのタオ島に行ってきた。
愛する島。特別な島。
もう最後に行ってから3年以上が経った。
そして、今僕は岐路にいる。
だから、どうしても行かなきゃならないと思った。
例え短い滞在だろうと、行かなきゃ行けないと思った。
そんな瞬間ってきっと人生で何度かあるんだろうね。
2002年に初めて出会った時から、めっきり姿を変えてしまったけれど、
今も変わらず美しく、目を閉じて空と海と、自然を感じようとすると変わらず、
暖かいものが心を通り過ぎた。。。
よくお世話になった、ダイビングショップの皆に会うと、
ふと微笑が出てきた。
変わらずそこに住み続ける人。次の土地へ進もうとする人。
同じように旅の最中でタオに出会いながら住み着く人、もうすぐ日本に帰ってくる人。
彼らの、その道のありように昔の自分を重ね、自分に無いものを重ね、
ふと嬉しくなった。。。
自分は、3年の海外生活に終止符を打ち、1年半前に帰国した。
2007年からは、似合わないがサラリーマンだ。
けど、それも悪くない。
毎日働いて、ジムに行って、大好きなバスケをして、大事な友達に囲まれて。。。
凄く幸せだと思う。
時に思い出すこともある。
あの旅をしてた頃の熱量を。。。
10円の意味を、重みを。日本人として生まれた意味の重みを分かっていた頃を。
狭間の中で僕は時々止まりそうになる。
心の中に変わらずあるもの。変わってしまったもの。
それでも、人生は続く。
ただ、それでいいと思う。
だって、僕が"見てきた"ものは変わらず"ここ"に在り続ける。
かけがえのないこの経験と、託されたこの思いは、ずっと変わらず。
ここに在り続ける・・・
自由に身を任せ、風に身を任せ。
この道を進もう。。。
PS.今、音楽を聴いている。
[keysha cole"Heaven Sent"]
その音色が凄く心地いい。
さあ、行こう。
まだまだ人生は長いから。
あの皆の笑顔と同じ笑顔で・・・



