今、ここを過ごせますように~~認知症の夫と -6ページ目

今、ここを過ごせますように~~認知症の夫と

夫は67歳でレビー小体型認知症と診断されました。
あの時ああしていれば…
これからどうなるんだろう…
どうしようもない過去や、どうなるかわからない未来に、つい囚われそうになります。
今できることに心を込めて過ごしてゆけるようになりたいです。

今年初めてで久しぶりの面会予定だった1月5日、病院から夫がコロナに感染したという連絡がありました。

10日たった今、まだまだ先のことと考えていた局面に立たされています。

 

1月12日の朝、主治医から電話があり

「最大量の酸素を入れても酸素濃度を維持できなくなっている、

すぐに転院をし専門的な治療を受けなければ生命の危険がある。

どうしますか?」

と、聞かれました。

 

すぐに転院を!とお願いし、午前中には、元々かかっていた神経内科系列の総合医療センターに救急搬送され、HCUでの治療が始まりました。

私と同居の二女は病院に駆けつけ、長女も合流しました。

 

HCUに入る前に救急外来の担当医から、

「肺炎があり、左肺に水が溜まっている

移送後酸素の状態は改善している

心臓と腎臓の血液検査の数値も良くない

今すぐではないかもしれないが、今後何らかの延命措置の選択が必要になる。」

と聞かされました。

 

延命措置の話をされた時、先生は、

「まだお若いですからねえ…」と。

あまりに急なことで、全く心の準備ができていなかった私たちは、その言葉に後押しされるように、

「はい、お願いします。少なくとも今はしていただきたいです。」と即答しました。

 

ところが翌日、内科での主治医から呼び出しの電話があり、病院でお話を伺ったのですが、

「病状はとても深刻。昨晩酸素濃度が低下し、最大限に近い酸素を入れてやっと維持できる状態になった。

痰の量が多く、濃い痰が気管支内に張り付いている。嚥下機能が悪く出すことができない。痰の吸引のためすぐにでも気管切開をした方がいい状況。」と。

 

その上で

「元のレビー小体型認知症がかなり進んでいるようで、恐らくコロナだけでなく誤嚥性の肺炎もあるのだと思う。

今回気管切開をして治療したところで、誤嚥を繰り返し、肺炎を繰り返すことは免れない。

今後良くなる見通しがないなら、気管切開をしても本人の苦痛を長引かせるだけと言える。

また口から食事を摂ることは難しいので気管切開と胃ろうはセットで考えなくてはいけない。

個人的には、良くなる見込みのない状態でただ延命をすることには否定的な感情を持っている。」

とおっしゃいました。

最後の“個人的な感情”の部分は、私がした「もし先生のご家族だったらどうされますか?」という質問に対して返ってきた返答の一部です。

 

あまりに急なことでとても気持ちが追い付かず、

ひとまず持ち帰って娘たちと相談してお返事しますと伝えました。

 

肺炎が重篤なわけではなく、血圧も安定していて、差し迫っているのは痰による窒息の危険。

ならば、窒息の危険を低くする措置がとれるのに何もせず、窒息したら看取りとしようとは到底思えない。

 

でも久しぶりに面会できた夫は、痩せこけていて、鼻から酸素吸入、点滴と導尿をし、苦しそうな表情をしていました。

呼びかけるとうっすらこちらに目を遣るけど、ちゃんと見てくれているのかよくわからない。

もう十分苦しい思いをしてきているのに、回復の見込みが極めて低い夫に、

更に気管切開をして胃ろうをして、生きていてほしいと思うのは家族のエゴなのかなと苦しくもなります。

 

今回の肺炎が良くなってある程度落ち着いた状態を取り戻せる可能性も含め、先のことがわからない。

 

娘たちと話し合いながら、一人で考えながら、涙を抑えることができません。

 

生きていてほしい。

でも苦しませたくない。

二つの思いが、ずっとぐるぐるしています。

 

今日中にお返事をしなければなりません。