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今、ここを過ごせますように~~認知症の夫と

夫は67歳でレビー小体型認知症と診断されました。
あの時ああしていれば…
これからどうなるんだろう…
どうしようもない過去や、どうなるかわからない未来に、つい囚われそうになります。
今できることに心を込めて過ごしてゆけるようになりたいです。

2023年10月、レビー小体型認知症に詳しいと言われている先生のセカンドオピニオンを受けるため医療センターの神経内科を受診しました。

夫は臨床心理士、私は看護師とそれぞれ面談した後に、先生の診察。

経過と現状の詳細を聞き取り、夫の体の動きを細かくチェックした後、丁寧な病気の説明と所見をお聞きできました。

診断は変わらずレビー小体型認知症でした。

でも、診断を受けて戸惑い、不安を感じている患者と家族に対する誠意や気遣いを感じて、ゆくゆくはここでお世話になりたいなあと私は思いました。

でも夫は、淡々さばさばとした今の先生にまだかかっていたいと、今の通院を継続することになりました。

 

その後、従来の心配症が昂じたり、以前より物忘れが増えてはいたものの、

遠方に宿泊の出張をしたり、これまでと変わらない生活を送っていました。

それが11月頃から物忘れの範囲を超えたようなトラブルが増え始め、

12月、なんとか保たれていた均衡が大きく崩れていきました。

 

12月中旬の夜、帰宅するなり

「チェロがうまくできないからもうやめたい。これからの仕事もどうしたらいいのかわからない。」

とだけ言うと、苦しそうに顔を歪めながら部屋の中を歩き回るのです。

 

2時間近くそうした後にやっと、仕事で困っていることを少しずつ話してくれました。

「今考えてすぐに解決できることでもないし、ひとまず明日の仕事は休んで、先生に相談に行こうよ。

それでやっぱりやめたいと思えばチェロも仕事もやめたっていいじゃない? 

とっくに呑気に過ごしてたっていい歳だよ。」

と伝えると、少し安心した表情を見せ、徐々に落ち着きを取り戻し、

夕食も入浴もすませると、自室に引き上げました。

 

ところが11時頃、恐ろしい形相でリビングに入るなり、床に倒れこみ苦しみ始めました。

荒い息で唸り声をあげ苦しそうにもがくのです。

「息が苦しいの?どこか痛いの?」と尋ねても返事はなく苦しみ続けました。

背中をさすりながら深呼吸を促すと、かえって唸り声が大きくなり更に苦しそうにのたうつほどに。

 

身体をさすりながら声掛けを続けても、「しっかりして!」と背中を叩いてみても効き目はなく収まる様子は見えませんでした

30分近く経っても収まらず、車に乗って病院に行けるか尋ねるとかぶりを振る。

救急車に来てもらう?と聞くと頷きました。

 

万策尽きた気持ちで救急要請の電話をかけ、状況を話し夫の息遣いや唸り声を聞いてもらい、救急搬送が決まりました。

病院で血液検査、心電図、酸素濃度等調べても異常はなく、鎮静剤を使っても効果はありませんでした。

しばらく様子を見ても変わりはなく、

「異常ありません。レビー小体型認知症でかかっている病院で相談してください。」との説明のみ。

搬送された時とあまり変わらない様子のままタクシーに乗せられ、

車中でも、夫は身をよじり苦しそうな唸り声をあげながら家に戻りました。

 

家で待機していた二女と両側から抱えるようにして家に連れて入り、ソファに座らせた途端、

夫はスイッチが入ったように目を開き、普通に話し始めたのです。

温かいお茶を飲んで少し話をした後、大人しく眠剤を飲み眠ってくれました。

 

私は夫の身に何が起こっているかわからず混乱していて、早く受診して何等か手を打たなければ、と夜が明けるのを待ちました。

この時は、受診をすれば先生が何らかの手立てを講じてくれて、一定の改善がみられるものと思っていました。