ミスター・テイスト/エド・シグペン | スロウ・ボートのジャズ日誌

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ジャズを聴き始めて早30年以上。これまで集めてきた作品に改めて耳を傾け、レビューを書いていきたいと考えています。1人のファンとして、作品の歴史的な価値や話題性よりも、どれだけ「聴き応えがあるか」にこだわっていきます。


鳩山首相が辞意を表明。

正直、落胆しました。

沖縄の普天間基地に関する迷走ぶりなど、

首相の指導力に問題があったことは否めません。

しかし、「政権投げ出し」が本当に良かったのか・・・・


今回の事態を受け、来月の参院選で

「投票したい政党がない」という国民が大半だと推察します。

政治に対する無関心層が一気に増え、

「民主主義の危機」が訪れる状態を考えると、

鳩山首相は「罪深い人」と言わざるを得ません。


去年、民主党を中心とする政権が成立した時、

私は楽観こそしなかったものの、かなり期待しました。

権力の維持に腐心してきた自民党政権が引きさがり、

「生活重視」の政策が実行されるのではないかと。


「子ども手当」がいいかどうかはともかく、

鳩山内閣は「人を大切にする」政策を打ち出しました。

これは、日本の戦後政治で特筆すべきことだと思います。

これまで、「国民を豊かにする」というスローガンは

何度も打ち出されてきました。

ですが、多くは公共事業重視で、特定の団体の利益と

密接に結びついていたことは否めません。


それに対し、鳩山内閣が公共事業とは別のやり方で

「人に優しい政策」を打ち出したことは意味があったと思うのです。

それが道半ばで頓挫する。

次の選挙では「マニフェスト」も色あせるでしょう。

その代償の大きさにため息が出ます。


未来への希望が失われた悲しさ。

気分が落ち込んだ時には、希望をつなぐ曲を

聴いてみましょう。

このブログでも取り上げたことがある「A Child Is Born」です

http://ameblo.jp/slowboat/entry-10435818660.html


次代への希望を描いた曲を聴くことで、

やるせない気持ちを和らげたいと思います。


今回、ご紹介するのはドラマーのエド・シグペンのリーダー作

「ミスター・テイスト」に収められた一曲。

ドラム~ギター~ベースというトリオが

好演を聴かせてくれます。

わずか3人が奏でる音楽でありながら、

緊密な連携の為、奥深く聞こえます。

「渋い名人芸」を好む方にオススメしたい一枚です。


1991年4月と7月の録音。


Ed Thigpen(ds)

Tony Purrone(g)

Mats Vinding(b)


⑤A Child Is Born

普通ならギターがメロディを奏でるところですが、

このトラックではベースがその役割を担っています。

これがなかなか良い!

マッズ・ビンディングのベースは非常によく「歌う」のが

特徴ですが、ここでもその才能をいかんなく発揮しています。

やや太い音でありながら、スピード感があり、

軽やかにメロディ~ソロへと移行するベース。

この「無理のなさ」が演奏の価値を上げています。

ベース・ソロの後はギターにバトン・タッチ。

他の曲では性急さがあるトニー・パーロン(g)ですが、

ここでは抑えた表現です。

最後のメロディは再びベース。

全体的にマッズ・ビンディングをフューチャーすることを

ねらった演奏だと言えるでしょう。


これから先、政治はどうなるのか・・・・・

政党政治に絶望することなく、投票を続けるのが

「あきらめない国民」のあり方であり、

今後のためでもあると思います。

実際の選択は非常に困難ですが・・・・

せめて「子ども達のため」を思って選択できる

人なり政党なりを見つけるしかないのでしょうね。