ALL KINDS OF WEATHER             /レッド・ガーランド | スロウ・ボートのジャズ日誌

スロウ・ボートのジャズ日誌

ジャズを聴き始めて早30年以上。これまで集めてきた作品に改めて耳を傾け、レビューを書いていきたいと考えています。1人のファンとして、作品の歴史的な価値や話題性よりも、どれだけ「聴き応えがあるか」にこだわっていきます。

レッド・ガーランド



記録的な雨が何度も降った今年の夏。

この間、神奈川で経験した雨も滝のようでした。

あれで1時間あたり30~40ミリぐらいの雨でしょうか?

愛知県などで記録された1時間100ミリ以上の雨となると

想像もつきません。

被害に遭われた皆さんにはお見舞いを申し上げます。


雨を取り上げたアルバムがあったな?

と思って引っ張り出したのがこのCD。

レッド・ガーランド(p)が1958年に録音した作品です。

ベースはポール・チェンバース、ドラムはアート・テイラー。

この時期にこのメンバー、いい内容になるのは

約束されているようなものです。


曲をご紹介しましょう。


①RAIN

集中豪雨とは全く違う、人の心を掴んでしまうような雨です。

この曲の原曲はどんなものなのか、歌詞があるのかも知りません。

でも、推察するに、軽いさわやかな雨を歌った曲ではないでしょうか。

アート・テイラーの快調なブラシに乗って、

レッド・ガーランドがメロディーを弾き出すと、

雨の中、出かけたい気分になります。

アドリブもやさしいフレーズがいっぱい。

後半のドラム~ベース~ピアノのリレーも

名人芸の連続に唸らされます。


③STORMY WEATHER

これは荒っぽい曲かな・・・・と予想したら、バラードでした。

10分を超えるやや長い演奏ですが、

ガーランドはペースを変えずに淡々と弾いていきます。

私にはここから荒天を想像することはできませんが、

演奏は緊張の糸が底辺で張られていて、

締まった素晴らしいものになっています。


④SPRING WILL BE A LITTLE LATE 

  THIS YEAR

あれれ?この曲も「春が遅れる」というタイトルに合わず、

ご機嫌な感じ。

曲名と曲調がずっと合致していないような気が・・・・。

個人的にはここでのアート・テイラーのソロが歯切れ良くて

好きです。


⑤WINTER WONDERLAND

バーナード・スミス作曲。

日本では「ソリが~すべる~よ♪」

という歌詞でお馴染みのクリスマス・ソング。

こんな曲もやってたんですねえ。

ガーランドお得意の音を重ねるフレーズが連発、

ベースもドラムもノリノリです。


佳作ですが、この時代のジャズによくある、

実に味わいのある作品です。