高速道路無料化実験関連影響資料をヒントに | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 高速道路の無料化実験で特に注目すべきところは総合的な交通体系、そして産業や生活への影響でしょう。


 1週間分の高速道路の通行量の増減は速報がすぐ出されなすので読み解くことができます。特に関心がある周辺影響部分の一例が昨日6日に公表されました。とりあえずはメリット部分が強調された内容になっていますが一つの視点にはなると思います。


 国土交通省発表資料(PDF版)「実験開始後の交通状況について〔速報〕」http://www.mlit.go.jp/common/000118490.pdf


 資料の各ページのタイトルでその一端を見ることができます。(以下、タイトル部をコピー加筆修正掲載下線)


○ 実験区間の交通量は、平均で平日は1.8倍、休日は約1.7倍に増加

○ 高速道路本線に渋滞※が発生した区間は、平日は2~5区間、休日は8~11区間(朝または夕に発生)
※ 高速道路では40km/h以下1km以上を渋滞として整理

○ 渋滞は主に一般道との合流部で発生(約7割)

○ 並行する国道9号では、渋滞が解消される等、今後地域の魅力的なまちづくりに大きく貢献するこが期待((京都丹波道路と国道9号)

●観光地の動向

  <道の駅「かまえ」(佐伯市蒲江)>

   ○無料化社会実験に合わせ、焼き岩ガキの試食販売などの実施を行う。7月3日(土)、7月4日(日)の利用客数は、前週と比較して、約1.5~1.8倍。

  <特産品販売所(津久見市)>

   ○ 無料化社会実験に合わせ、マグロ解体など、地域の特産品を活用したイベントを開催。7月3日(土)、7月4日(日)の利用客数は、前週と比較して、約4~5倍。


○ 夜間も含め、全ての時間帯で高速道路利用が増加

○ 実験前に高速道路利用が進んでいなかった地方部の区間ほど、多くの利用がなされている傾向

○ 実験区間に並行する主な一般道では、高速道路への転換で交通量が平均で約2割減少※ その他周辺一般道の交通量の変化も分析中

○ 並行する国道9号では、渋滞が解消される等、今後地域の魅力的なまちづくりに大きく貢献することが期待(安来道路と国道9号)


 いかがでしょうか? 何か読み取れるでしょうか?


 読み解くヒントはデータの数字をにらみ解析していく方法、データを言葉に書き換えて状況表現してみる方法、そして文章化された様々なフレーズを関連項目ごとに集めつなぎ合わせていき新たな視点を加えていくことなどどんどん広げていくことがスタートの段階での方法になります。


 ここから、さらにこんなデータ、あんなデータもあればさらに掘り下げられる等、実験検証のブラッシュアップもできることになります。


 多くの現場でこういった実験検証がされるのでないでしょうか?


 高速無料化実験をヒントに自社での実験の方法もいろいろな工夫ができるのでないでしょうか。


今日のキーワード

”実証実験は切れ味のある包丁で”