企業活動の中ではできるだけ滞留のないスムースな流れを作り工程全体でも在庫削減に取り組んでいます。
工程間がうまくかみ合い仕掛かり在庫などが減っていけば材料投入は需要に合わせたタイミングで行うことになります。
SCMにおいては一企業だけでなくサプライチェーンを構成する全企業、あるいは公ともいえるインフラ担当施設などもタイミングを合わせることで効果が大きくなるとされます。
このたび、港湾のコンテナターミナルのゲートオープン時間が20時までに延長されるようになりました。対象港は限定されていますが東京港、横浜港、名古屋港、四日市港、神戸港、大阪港という我が国の主要港が、これまでの原則8時30分から16時30分までを見直し延長することになりました。
開始は7月1日からですからすでにスタートしています。
国土交通省からは「今こそ、夜をいかそう! ―コンテナターミナルのゲートオープン時間拡大―」というパンフレットが発行されています。一読ください。
http://www.mlit.go.jp/common/000117786.pdf
次のようなアピールコピーも見られます。
リードタイムに効く
■これまで間に合わなかった貨物の搬出・搬入が可能!
■前夜の搬出で、輸入貨物の早朝。午前の運送が円滑化!
■SCMにいかして在庫最適化とキャッシュフローの効率向上!
コスト削減に効く
■「仮置き」を解消し、保管費用・荷役費用等のコスト削減!
■運送の配車効率や積載効率の向上!
セキュリティ確保に効く
■セキュリティの高いコンテナヤードに輸出貨物をいち早く搬入!
(以上、パンフレット表紙に記載内容を引用)
このコピー内容についての図を交えた説明もされています。一つ一つをご覧になって考えてみるのもSCMを学習する材料になるのでないでしょうか?
とにかく、我が国のインフラの制度的な遅れが世界の競合各国にハンディを負っていたことは事実です。まだまだこれからになりますがさらに歩みを進めていただきたいと思います。24時間オープンはまだ遠いようですが・・・。
今日のキーワード
”開かれてこそ公共”